2023-06-29 経済

米国、半導体チップの対中輸出規制を再び緩和 台湾・韓国メーカーの適用除外を延長

注目ポイント

米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、米商務省の高官がバイデン政権は当面の間、台湾と韓国の半導体メーカーが中国での半導体チップ事業を維持・拡大することを認め、米国は報復措置を取らないと述べたと報じた。

業界関係者は、半導体産業は高度に分業化されており、米国がこの数年間、あらゆる手を打って中国を切り離し、封じ込めようと動いてきたが、非常に困難であったと分析している。それは、中国が一方では半導体関連商品の重要な大市場であり、他方では、中国が活況を呈する電気自動車産業を欧米諸国とのチップ取引拡大の交渉カードとしているからである。

さらに重要なことは、このところ世界的にインフレが急激に加速しているという点である。その主な原因は、各地域で分業化を進めた結果、チップの製造コストが上昇し、それがパソコンや携帯電話、家電製品などの価格帯を押し上げていることにある。 ある業界関係者は、テクノロジー製品に関心がある人ならば、昨今の製品価格の急上昇は米国の圧力によるものだということがわかるだろうと述べた。


 

 

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