注目ポイント
台湾外交部長がベルギーを訪問し、欧州議会副議長らと会談した。台湾と欧州の協力関係や台湾海峡情勢、ロシアによるウクライナ侵攻などについて話し合ったという。また、呉釗燮外交部長は欧州からの支援を求め、台湾への脅威に対する関心を呼びかけた。

(台北、ブリュッセル中央社)呉釗燮(ごしょうしょう)外交部長(外相)は16日、ベルギー・ブリュッセルを訪れ、欧州議会でベーア副議長らと面会した。外交部(外務省)が台湾時間18日に明らかにし、呉部長が欧州議会から厚遇を受けたとした。
同部によれば、他の欧州議会議員らも同席し、台湾と欧州の協力関係や台湾海峡情勢、ロシアによるウクライナ侵攻などについて意見を交わした。呉氏は台湾海峡の平和、安定への支持に感謝し、今後も台湾海峡情勢や権威主義の脅威に注意を払い続けるよう呼びかけた。
呉氏は12日から欧州を訪問。14日には東欧チェコでシンクタンク主催の国際会議で講演した。会議にはパベル大統領も出席した。
呉氏の欧州訪問についてスケジュールの詳細は発表されていない。チェコやベルギーの他、イタリアを訪れたことが分かっており、ポーランドにも立ち寄ったとされる。
▽呉氏、台湾への脅威「影響の大きさ伝われば支持の声大きく」
呉氏は欧州滞在中、18日までに報道陣の取材に応じた。台湾が欧州の支持を得るには何ができるかと中央社記者に問われると、「台湾が脅威にさらされれば世界に大きな影響をもたらすと理解する人が欧州で増えれば、その分だけ台湾を支持する声は大きくなる」と語った。
欧州は米国のように台湾に武器を提供することはできないとしつつ、中国の現状変更に対して警告を発したり、台湾海峡に軍艦を派遣したりするなどの政策や行動が中国に対する抑止力になるとの考えを示した。
(黄雅詩、田習如/編集:楊千慧)