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香港出身の劉家儀さんは、台湾大学大学院に在籍し、中国当局による学生たちへの武力弾圧で知られる天安門事件を追悼するため、ビクトリア公園で活動を行ったところ、「扇動を図る行いをした」として警察に逮捕されました。劉さんは25時間超断食することで犠牲者を追悼しようとしたが、逮捕されたことについては平常心を保ち、送検の可能性についても楽観的に向き合っていると語りました。

(台北中央社)台湾大学大学院に在籍している香港出身の劉家儀さんは3日、民主化を求めた学生たちが中国当局によって武力弾圧された天安門事件を追悼する活動を香港のビクトリア公園で行い、「扇動を図る行いをした」として警察に逮捕された。保釈されたことを明らかにした劉さんは5日、中央社の電話取材に応じ「後悔していない」と話した。
劉さんは天安門事件が起きた1989年6月4日から34年を迎えるのにちなみ、仲間の男性と「89643.4秒間断食する」と書かれた白い紙を掲げ、25時間超断食することで犠牲者を追悼しようとした。
当日は落ち着いた気持ちでビクトリア公園に向かったと劉さん。香港では長年追悼が行われており、なぜ逮捕されたのか、何が扇動に当たるのか理解できないと訴えた。「平和な追悼活動で、個人の行為。暴力的な要素は何もなく、立っていただけで違法だと言われた」
逮捕されたことについては平常心を保っているとし、送検の可能性についても楽観的に向き合うと語った。
新型コロナウイルスの影響などで休学中で、今年9月に台湾に戻る予定だった。大学院からは連絡があり、台湾に戻れなかったとしても卒業延期の措置などを検討してもらえることになったという。
(陳沛冰/編集:楊千慧)