注目ポイント
台湾のデジタルメディア大手The News Lens Co.(TNL)は5月下旬、日本の株式会社メディアジーン(本社・東京都渋谷区、代表取締役 CEO・今田素子)と経営統合し、「TNLメディアジーン」として6月6日、特別目的買収会社(SPAC)である Blue Ocean Acquisition Corporationとの企業結合によるナスダック上場に合意した。日本と台湾のデジタルメディア大手による初の経営統合として注目されている。
日台メディアの統合でアジア全域をカバー
「TNLメディアジーン」との株式交換によってギズモード・ジャパン等を運営するメディアジーンは5月26日付でアジア全域をカバーする台湾最大のメディア企業の一つ「TNL」とグループ企業となった。
加えて、TNLメディアジーンと特別目的買収会社(SPAC)である Blue Ocean Acquisition Corporation(BOCN)は、TNLメディアジーンが上場企業となるための企業結合に関する最終合意を発表した。
TNLメディアジーンは日本語と中国語、英語の3か国語で展開されるメディアブランドを運営する企業となり、それらの月間ユニークユーザー数は約5000万人に上る。日本、台湾、東南アジアにおける存在感を高め、ビジネス、経済、テクノロジー、サイエンス、スポーツ、フード、ライフスタイルなどに関する、クリエイティブで情報に富み、かつ政治的に中立なコンテンツを配信していく。
また、ミレニアル世代やZ世代をターゲットにしたデジタルメディアブランドの多岐にわたるポートフォリオを展開し、AIを活用した分析、ビッグデータに基づく広告、マーケティングテクノロジー製品によってリーチ拡大に寄与していく。
メディアブランドの詳細については下記参照。

The News Lens Co. CEO・Joey Chung(鐘子偉)氏
私たちは世界で最もダイナミックな地域において、若い読者に向け商品やサービスを提供するという理想的な立場にあります。私たちは刺激的な独立系メディアグループとして、その独立性を維持しながら、テクノロジーを活用することで、読者やユーザーが望む形式、タイミングで、適切なコンテンツを提供することに注力します。
株式会社メディアジーン代表取締役CEO・今田素子氏
メディアジーンはこれまで、魅力的なグローバルメディアと提携し、世界の情報を日本の読者に届けることに尽力してまいりました。 このたび、TNLとグループとなることで、成長するアジア市場において最大規模の読者を持つデジタルメディア企業となり、 また、米国で上場することにより、グローバルに投資家の支援を受けながら、アジアと世界を繋ぎ、‟世界の人々を繋ぐメディア企業” として、さらなる成長を目指します。
Blue Ocean Acquisition Corporation 最高経営責任者・Richard Leggett氏