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ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムトの完全制圧を宣言したばかりのロシアの民間軍事会社ワグネル・グループ創設者エフゲニー・プリゴジン氏は、今回の軍事作戦はバックファイアを起こしており、裕福なエリート層が軍事作戦にもっと積極的に関与しなければ、1917年のロシア革命と同様の混乱を招くことになると警告した。
そんな激戦地となったバフムトについてロシア側は今週、同市を完全制圧したと宣言。昨年夏のザポリージャ以来、初めての重要都市制圧になったとしている。ウクライナ側は、現在もバフムト包囲する形で戦闘が続いていると主張している。
プリゴジン氏はバフムト攻略を終え、6月1日から2か月間、ワグネルの部隊をウクライナの戦線から離脱させる方向となったと21日、SNSで明らかにした。ウクライナ軍の大規模な反転攻勢を前に、ワグネル部隊の壊滅を避けるために様子見をしている可能性がある。
SNSのメッセージで同氏は、「6月1日にはワグネルの戦闘員はウクライナの戦線に1人もいないだろう」とし、バフムト攻略作戦でワグネルの戦闘員たちは「公約した土地を全て制圧した。今後、進軍しない」と強調した。これについてウクライナ軍の報道官は22日、「ワグネルは戦闘員や弾薬の不足が深刻なため、〝完全制圧〟を主張し撤退せざるを得なくなった」と推測した。
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