2023-05-18 政治・国際

AI時代に大学も出題方法調整の必要性が… 台湾大学が「ChatGPT対応策」を発表へ

© Shutterstock / 達志影像

注目ポイント

国立台湾大学は先月13日に「ChatGPT」の対応策を発表する予定だ。教務長の王泓仁氏は、主に課題について指摘し、教師にChatGPTですべての課題に標準回答があるかどうか検索し、生徒の思考力を導くような出題方法に重きを置くべきだと呼びかける予定だ。

 

チャットボット・ChatGPTは、多くの話題を呼んだが、同時に多くの懸念も抱かせた。台湾大学は3月11日に、対応策を13日に発表する予定であり、教師はインターネット上で標準回答を検索できる問題ではなく、より生徒の思考力を導くことに重きを置いた出題方法に調整すべきだと勧めた。


「中央通信社」によると、メディアのインタビューで陳文章校長は、ChatGPTは学生が知識を習得するための良いツールになるが、AIが創造性やリーダーシップを養成し、感情を表現することは現状まだ難しいと思うと述べた。


陳校長によると、ChatGPTは既存の知識には素早く回答できるが、さらに新しい知識や分野で、またがった知識を生み出すには、必ずしも完全に表現できないことがあるという。AIツールの課題に対する台湾大学の立場は、「活用はするが、依存はしない」である。


王教務長は、教師の教育や生徒の学習、試験の応用において注意すべき点があるが、強制的なものではなく、助言と情報提供であることを強調し、「私たちはより積極的でポジティブな意味を重視している。」と述べた。


ChatGPTにはメリットとデメリットがあり、教育部は責任を持って活用できるよう生徒に指導していく。


中央通信社によると「ChatGPT」が話題を呼んだが、学生がAIでレポートを書いたり、進学の審査書類を作成したりすることへの懸念も出てきている。教育部は教育界の代表者を招いてこの問題について議論し、2月23日に、生徒が合理的かつ責任ある方法で、学習をサポートするためにテクノロジーを使用するよう指導するべきであるとの初回結論を得た。


米国の人工知能企業OpenAIが開発したチャットボット「ChatGPT」。一時期、香港大学では、すべての授業、課題、評価においてChatGPTやその他のAIツールの使用を禁止すると発表した。生徒が当該講義の講師から事前に書面による同意を受けた場合を除き、学校側に剽窃行為とみなされる。


台湾の教育界ではChatGPTに対して多くの議論があり、教育部はこのところ学校や教育団体の代表者を招いて意見を収集し、先日メディアに議論で得た初歩的な共通認識を文書にて回答した。AIツールが大学のカリキュラムや学問の論理に関わるようになったため、情報技術の急速な発展の中で、学校が生徒に合理的かつ責任ある方法で、学習をサポートするためにテクノロジーを最大限に活用できるような指導の支援をするために、大学協進会や専門機関に研究を依頼する予定である。

⎯  続きを読む  ⎯

あわせて読みたい