2023-05-14 政治・国際

謝駐日代表、台湾海峡の安定「世界の共通認識に」 G7サミットを前に期待

注目ポイント

岸田文雄首相が日本の大手紙のインタビューで、台湾海峡の平和と安定に向けて先進7カ国(G7)で結束する姿勢を示したのを受け、台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表は11日、G7の共通認識が20カ国・地域(G20)や全世界にまで拡大することに期待を寄せた。

謝長廷駐日代表

(東京中央社)岸田文雄首相が日本の大手紙のインタビューで、台湾海峡の平和と安定に向けて先進7カ国(G7)で結束する姿勢を示したのを受け、台北駐日経済文化代表処の謝長廷(しゃちょうてい)代表(大使に相当)は11日、G7の共通認識が20カ国・地域(G20)や全世界にまで拡大することに期待を寄せた。定例記者会見で台湾メディアの取材に述べた。

日本経済新聞(電子版)は10日、岸田首相のインタビュー記事を掲載した。記事によれば、岸田首相は「台湾海峡の平和と安定は日本だけではなく国際社会全体の平和と繁栄にとっても重要だ」との考えを示し、G7の間でも考え方は一致しているとの見方を示した上で「同盟国、同志国とも連携しながら外交努力を続けたい」と述べた。G7サミットは19日から21日まで広島で開かれる。

謝氏は、台湾海峡の平和と安定が武力で一方的に変更されることはいかなる国や覇権であっても許されないとの考え方は世界共通の利益であり、国際社会の利益でもあると言及。日本が「武力による現状変更に反対する」との主張を力強く推し進め、この主張が引き続き国際社会の共通認識となるよう願った。また「核なき世界」の実現は平和の重要な条件だとし、日本の影響力がさらに強まるよう期待した。

中国の呉江浩駐日大使が先月28日、「台湾有事は日本有事」との考え方について「日本の民衆が火の中に連れ込まれることになる」と発言したことについての受け止めを聞かれると「われわれに対するものではないため、コメントは控える」と述べつつ、「外交職員が脅迫めいたことを言うのは、良い外交ではない」と批判した。

(楊明珠/編集:名切千絵)

 

 

 

 

あわせて読みたい