注目ポイント
タイのチームが研究している厨房に記者が到着したとき、ちょうど鍋ではココナッツミルクが煮込まれていた。そしてココナッツシュガー、ハチミツ、コオロギの粉をココナッツミルクに混ぜて10分間煮込み、冷ましてから食感をよくするためにピーナッツバターを加え、冷凍庫で固め、レシピが完成した。
コオロギはタイの専門業者が養殖している。チームは北東部ウドンタニ(Udon Thani)のコオロギ農場から、1キロ2,500バーツ(約2,200台湾ドル)ほどするオシロイコオロギの粉末を購入した。約10本のアイスクリームを作る 1つの鍋には75gの粉末が必要だ。計算するとアイスクリーム1個あたりの原価は20バーツ程度だ。
チーム結成から1年以上が経過し、まだ実験段階のアイスクリームだが、将来的には大量生産での発売を計画しており、今年は国家革新庁や各種スタートアップファンドから資金を調達し、市内中心部にアイスクリームショップをオープンして、より多くの人にユニークなクリケットアイスクリームを試してもらう機会を設ける予定だそう。
ドイツのアイスクリーム屋さんでもクリケットフレーバーを展開
AP通信は、ドイツのアイスクリーム屋さんがアイスクリームの上に乾燥したコオロギを乗せたコオロギフレーバーをメニューにも導入したと報じた。この報道は、ドイツのニュースメディアdpaの報道を引用し、このアイスクリーム屋さんはドイツ南部の小さな町にあり、オーナーのトーマス・ミコリーノ(Thomas Micolino)氏は、ドイツの典型的なアイスクリームのフレーバー(イチゴ、チョコレート、バナナ、バニラ)を超える新しいフレーバーを考案するのが好きだと話していたと伝えた。
ミコリーノ氏はdpaの取材に対し、「自分は好奇心旺盛で、何でも試してみたいと思っている」と語っている。 「私自身、奇妙なものを含め、たくさんのものを食べてきましたが、コオロギは今でも試してみたい。アイスクリームの形にしてみたいと思っているのです」。
ミコリーノ氏がコオロギ風味のアイスクリームを考案できたのは、料理に昆虫を入れることを認めるEUの規制の変更があったからだ。 dpaによると、これまでイナゴやカブトムシの幼虫の粉末を食品添加物として使用することを認めてきたEUの規制緩和により、コオロギも冷凍、乾燥、粉末として使用することができるという。
〈参考新聞〉