注目ポイント
台北在住の料理家でライターの遊佐水亜さんが、台湾で見つけたさまざまな食材を用いて、季節や年中行事に合わせたおつまみのレシピや相性抜群のお酒を紹介する月イチ連載。第七回は、今が旬のたけのこをたっぷり味わえる「春たけのこの旨だれサラダ」。茹でたたけのこを特製だれと和えるだけ、どんなお酒にも合う万能おつまみです。

今月のおいしい季節食材「たけのこ」
多彩な調理法で楽しめるたけのこは、独特の甘い香りとみずみずしい食感が魅力。スーパーマーケットでは水煮に加工されていることが多く一年を通して購入できますが、今の時期ならではのフレッシュなおいしさもまた格別ですよね。
台湾のたけのこにはいくつか種類があり、春から夏にかけては「緑竹筍」と呼ばれる小ぶりで柔らかいタイプのものが店頭に並びます。ちなみに緑竹筍は、茹でたり蒸したりしてから適当な大きさにカットして、台湾風の甘いマヨネーズをかけてサラダのようにして味わうのが一般的です。
薬膳の世界では、たけのこは「寒性」という身体を冷やす性質のある食材とされています。利尿作用を高めて余分な熱やむくみをとってくれるほか、整腸作用も期待できます。

今月のおつまみ「春たけのこの旨だれサラダ」
今月は、旬のたけのこをたっぷり食べられる「春たけのこの旨だれサラダ」のレシピをご紹介します。
たけのこを茹でて、細切りにした野菜やきくらげとともにねぎだれで和えるだけのスピードメニュー。もちろん日本のたけのこでも、気軽に手に入る水煮のたけのこでもおいしくつくれますよ。
材料とつくり方
【材料(2〜3人前)】
たけのこ 1〜2本(茹でたもの 150g)
きくらげ 50g
にんじん 50g
セロリ 20g
[旨だれ]
ねぎの白い部分 10cm
にんにく 1かけ
しょうが 1かけ
ごま油 大さじ1
醤油 大さじ2
酢 大さじ2
炒りごま 大さじ1
チキンスープの素 小さじ1
白こしょう 少々

【つくり方】
- 生のたけのこは茹でるか蒸して、皮をむいておく。水気をキッチンペーパーでよくふきとり、薄切りにカットする。きくらげは熱湯にくぐらせてから千切り、にんじんとセロリは生のまま細切りにカットする。
- ねぎは小口切り(太いものはみじん切り)、にんにくとしょうがはみじん切りにする。
- フライパンにごま油を熱して、ねぎ、にんにく、しょうがをさっと炒める。火を止めて、醤油、酢、炒りごま、チキンスープの素、白こしょうを加えて混ぜ合わせたら旨だれのできあがり。
- ボウルにたけのこ、きくらげ、にんじん、セロリを入れて箸で軽く混ぜ、器に盛りつける。食べる直前に旨だれをたっぷりとかける。

おつまみに合うお酒&ひとことメモ
ビールにハイボールに紹興酒などいろいろなお酒と合わせられる万能おつまみですが、いちおしは果実味のあるふくよかな白ワイン! たとえばフランス・ローヌ地方の辛口タイプなら、たけのこの持つバターのような甘みと香り、フルーティーな味わいにしっかりと寄り添ってくれるはず。
生の野菜から水分が出てくるのを防ぐために、旨だれは食べる直前にかけるのがおすすめ! ボリュームがほしいときは、茹でた豚肉や鶏肉のスライスを加えてもOKです。
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