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宮部みゆきの同名小説を原作にした台湾ドラマ「模倣犯」が、動画配信サービス「ネットフリックス」の3日~9日の視聴時間で、非英語ドラマ部門の世界2位に入った。

(台北中央社)宮部みゆきの同名小説を原作にした台湾ドラマ「模倣犯」が、動画配信サービス「ネットフリックス」の3日~9日の視聴時間で、非英語ドラマ部門の世界2位に入った。台湾ドラマがネットフリックスの世界視聴ランキングの上位10位に入るのは初めて。
同作は先月31日、ネットフリックスで全世界独占配信された。同サービスが公表した視聴ランキングによると、同作は3日からの1週間で、全世界で計1774万時間視聴された。国・地域別では、台湾や香港、シンガポールでドラマ部門の首位に立ち、20の国・地域で上位10位に入った。日本やマレーシアなどのアジア諸国だけでなく、ギリシャやカタール、アラブ首長国連邦(UAE)などの欧州、中東諸国でも10位以内にランクインした。
同作を制作したグリーナー・グラス・プロダクション(瀚草影視)は、字幕よりも吹き替えが好まれる市場が多くあることから、原音の中国語に加え、英語、日本語、タイ語、インドネシア語、スペイン語、ブラジルポルトガル語の6言語の吹き替えを用意。字幕は30言語以上に対応した。同作の湯昇栄プロデューサーは中央社の取材に、作品により多くの投資を行ったことが、今回の好成績につながったと話す。
グリーナー・グラスは2015年の「麻醉風暴」以降、世界を見据えてドラマ制作を行い、これまで「次の被害者」(誰是被害者)や「2049」など質感にこだわったドラマを世に送り出してきた。同社の董事長(会長)を務める湯氏によれば、「模倣犯」の出資者の陳国富氏は数年前にすでに日本側とドラマ化に関する交渉を済ませており、「次の被害者」が完成すると、「挑戦する時が来た」と同作の制作を同社に託した。脚本チームは2年以上をかけて翻案、ローカライズを行い、撮影後作業には1年を費やしたという。
(葉冠吟/編集:名切千絵)