2023-04-12 流台湾

焼きビーフンだけじゃないコメの麺―台湾でコメの麺4種を堪能しよう―

© Photo Credit: Shutterstock / 達志影像

注目ポイント

今回はガイドブックにあまり載っていないB級グルメのうち、現地の人も大好きなコメの麺4種について紹介しよう。日本人にとってコメの麺と聞いてピンとくるのは焼きビーフンくらいだろうと思う。実はコメの麺はビーフン以外にもいろいろあって、台湾人は普通区別できるが、間違える人もたまにいる。本物の台湾人かどうかを認定する「台湾人テスト」に、コメの麺4種の名前を答えさせる問題はどうだろうか。

麺王国、台湾

台湾観光初めての人にとってもリピーターの人にとっても、美味しいものに巡り合えるのは幸せなことである。台湾人も、日本人と同じように麺類が大好きである。牛肉麺、雲吞麺、あんかけ焼きそば、刀削麺など、台湾を代表する麺も多々あるが、牡蠣ソーメン、焼きビーフンなど、観光客にも馴染みのB級グルメの麺も豊富で、有名店もたくさんある。今回はそんな麺類の中から、特にコメの麺にスポットを当ててみた。

皆さんは焼きビーフン以外に、「粄條(パンティヤオ、別名 粿仔條ともいう)」「擔仔米粉(タンツァイミーフン)」「米粉湯(ミーフンタン)」「米苔目(ミータイム―)」をご存じだろうか。台湾観光リピーターでもこの区別は結構難しい。台湾人でさえ時々間違えるこの4種類の麺は、コメから作られるという共通点以外、原料と切り方が違う。

粄條(パンティヤオ)
米苔目(ミータイム―)

4種のコメ麺の違い

擔仔米粉(あの有名な老舗、台南「渡小月」の擔仔麺の麺の代わりに米粉を使ったもの)と米粉湯は両方ともコメでできている。擔仔米粉は焼きビーフンと同じくらいの細さで、米粉湯はそれよりやや太く、店頭に置かれた大鍋で温められており、客の注文に応じて椀に取り分けてくれる。粄條と米苔目はコメの他にもち米粉とキャッサバ粉が使われている。キャッサバ粉はタピオカの原料にもなる食材だ。したがって粄條と米苔目は米粉より多少モチモチしている。粄條はかなり太く平たく切った麺で、形は名古屋のきし麵に少し似ている。米苔目は歯切れがよくモチモチプリプリという感じである。この4つのB級グルメは夜市や小吃店など、どこでも見かけるし、夜食としても人気があるので、夜遅くても食べられる。


さて、ここでクイズです。写真にある4種のコメの麺、どれがどれかわかりますか?

(答えはこの記事の一番下にあります)




 

コメ麺のバリエーション

鶏ガラと何種類かの調味料でだしをとったあっさりめのスープにビーフンや粄條や米苔目を入れた標準的な食べ方以外にもおすすめのメニューがある。まずビーフンだが、細切りビーフンの入ったスープにホタルイカやタロイモなどをトッピングして食べる料理がある。また、ビーフンと粄條は、イカやするめや魚せんべい(中国語で魚酥)のあんかけスープ(イカのあんかけを花枝焿、するめのあんかけを魷魚焿、魚せんべいのあんかけを魚酥焿という)をかけて食べるのもある。これがけっこう腹にたまるのである。

 

なんと米苔目がデザートになった!

最後に米苔目だが、これはデザートにも使われる。台湾南部の人は甘いものを好むというイメージがあるが、米苔目に関しては逆で、北部の人は甘い味付けの米苔目や甘いかき氷のトッピングとして食べることがよくある。しかもこれらすべてのメニューはワンコインで食べられる。台湾観光グルメのバリエーションが、ルーロー飯と小龍包とマンゴーかき氷のステージからからワンステージアップできる。

かき氷屋さん
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