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邱国正(きゅうこくせい)国防部長(国防相)は6日午前、立法院(国会)外交・国防委員会で、中国海軍の空母「山東」が西太平洋で訓練を実施したことが初めて確認されたことについて、海軍の主力フリゲート艦を派遣し対応に当っていると明らかにした。

(台北中央社)邱国正(きゅうこくせい)国防部長(国防相)は6日午前、立法院(国会)外交・国防委員会で、中国海軍の空母「山東」が西太平洋で訓練を実施したことが初めて確認されたことについて、海軍の主力フリゲート艦を派遣し対応に当っていると明らかにした。
蔡英文(さいえいぶん)総統は米西部時間5日、ロサンゼルス郊外でマッカーシー米下院議長と会談。これを前に、山東が台湾南側のバシー海峡を東に抜け、台湾の南東海域を航行したことが確認されていた。
邱氏は同委員会前、報道陣の取材に応じ、山東は台湾本島最南端ガランピ(鵝鑾鼻)から200カイリ(約370キロ)の位置にあると明かしていた。艦上機の発着艦は確認されていないとした。
委員会では野党・国民党の立法委員(国会議員)への答弁で、山東の出港時点から軍は状況を把握していたと説明。海軍の康定級と成功級フリゲート艦を派遣し、山東から5~6カイリ(約9~11キロ)離れた地点で待機していると述べた。
また、米軍の空母「ニミッツ」を台湾東部から約400カイリ(約740キロ)の地点に確認したことも明らかにした。
昨年8月、当時の米下院議長だったナンシー・ペロシ氏が訪台した際、反発した中国は台湾周辺で大規模な軍事演習を実施した。邱氏はこれについて、中国は一連の軍事行動を「常態」と称しているとし、台湾は警戒を強めるべきだとの見解を示した。
▽マッカーシー氏、台湾に武器「適時に」 邱氏は「期待」
マッカーシー氏は蔡総統との会談後、台湾への武器売却を継続する姿勢を示した上で「台湾に武器が適時に届くようにしなければならない」と述べた。
邱氏は委員会前の取材でこれについて問われると、米国による武器売却がよりスムーズになることに期待する考えを示した。一方で、期待は依存とは異なるとし、台湾としても備えを強化していくことを強調した。
(游凱翔/編集:楊千慧)