注目ポイント
今年の漁光島芸術祭は以前と違い、初めて「2大展示」で芸術祭を企画し、「小さな島にある芸術」と「大地と海の島を塗り替える」という2大テーマのもと、開催された。音楽、ダンス、映画、マーケットなど、種類豊富な芸術形式や分野を組み合わせた14点の芸術作品で、参加者をより豊かなアートアイランド探検の旅にお連れする。
(文・古家萱)
2年に1回開催されて人気上昇が止まらない「漁光島芸術祭」は、今年で4回目を迎え、3月24日に正式に開幕した。コロナウイルスの息苦しい雰囲気から抜け出したばかりの人々にとって、春の陽射しの中で、漁光島の海辺で芸術的な空気を深呼吸することは、これからの日々に軽やかで前向きなエネルギーを注入することになる。
2017年の第1回の開催から、台南市政府とプロジェクトチームが協力し、バラエティー豊かなテーマで展示をしてきた。この都会の隣にあるが長い間、人の気配がない小さな島に、人々をリズミカルに招いた。島と自分の記憶のつながりを見つけることで、心をこの地に落ち着かせることができる。「小さな島にある芸術」を見つけ、さらには「漁光島」が芸術そのものだと気づく。
2大展示、2面性:より豊かなアイランド探索

© Photo Credit:漁光島藝術節
今年の漁光島芸術祭は以前と違い、初めて「2大展示」を企画し、都市芸術工作室展示プロジェクト代表の許蕎氏と、独立展示プロデューサー「La Vie」メディア編集長の方敘潔氏が展示主催者となり、それぞれ「小さな島にある芸術」と「大地と海の島を塗り替える」の2大テーマを企画した。
音楽、ダンス、映画、マーケットなど、種類豊富な芸術形式や分野を組み合わせた、14点の芸術作品で漁光島ならではの芸術と生活を探索し、参加者をより豊かなアートアイランド探検の旅にお連れする。
芸術はゼロから生み出すものではなく、「元々あるもの」を目に触れさせる

© Photo Credit:漁光島藝術節
「小さな島にある芸術」のテーマは、芸術家が作った芸術品をガイドに、人々を漁光島の島全体と生態系による大自然が作った芸術に導く。漁光大橋にある30本の旗からなる作品「みんなの漁光島」は、「漁光島芸術祭」が生み出した新しい伝統といえる。億載小学校漁光分校、瑞復益智センターと都市芸術工作室によって共同制作され、子どもたちがそれぞれの旗に心の中の漁光島を描き出している。
橋を降りて木麻黄林に入ると、国家芸術賞を受賞した芸術家の吳瑪悧氏と景観建築家の吳宗憲氏が、海辺に花や植物を植えることで持続可能な生態系を作り、木々と海の間に緑のトンネルのような「秘境」を作った。光に向かって島を渡り歩き、波と空を出迎えることで、人と自然のつながりを感じ、誰もが自分の秘密のガーデンを漁光島で見つけることができるという考えを伝えている。

© 漁光島藝術節
「秘境」の出口を出て振り返ると、芸術家であり芸能人でもある孟耿如氏が制作した「Aruが初めて漁光島に来た」が見える。孟耿如氏が初めて漁光島に足を踏み入れたときに体験した、カラフルで不思議かつ幻想的な雰囲気を持った夢のような島を立体的なグラフィックで表現している。