注目ポイント
日本では多くの自治体で、ご当地出身の著名人やゆるキャラ、観光名所、地名の由来、歴史的人物や建造物、四季の花など、その土地に関連する模様をカラフルなデザインにしてマンホールの蓋を作っています。同時に市役所や観光案内所などで、その模様を印刷したマンホール蓋カードも配っています。そのカードは全国で500種類とも800種類とも言われているほどです。最近ここ台湾でも地域おこしと街の景観美化のためにデザインマンホール(ご当地マンホール蓋とも言う)が見られるようになりました。台北市12区がそれぞれの特長をデザインしたカラフルなマンホールです。観光のついでにマンホール蓋を見つけると、その区がイメージしやすくなるかもしれません。
台北のマンホールがおもしろくなってきた
コジラがランドマークの新宿区歌舞伎町にはゴジラがデザインされたマンホール蓋、筆者のふるさと広島県呉市には10種類の戦艦大和マンホール蓋、そして東京日野市のマンホール蓋には土方歳三が描かれています。それぞれの自治体が地域おこしを目的としたご当地マンホール蓋とカードを作り、それがいま日本で静かなブームになっています。
それに比べて台湾のマンホール蓋は滑り止めの幾何学模様がある黒っぽい蓋で、面白みがないとずっと思っていましたが、去年の夏くらいから台北でもカラフルなマンホール蓋を見かけるようになりました。例えば松山区には飛行機がデザインされたマンホール蓋があります。松山空港があるからです。

日本では、例えば水木しげるの出身地鳥取県には鬼太郎が描かれた蓋があるし、岡山には桃太郎がデザインされた蓋があります。今のところ台北のマンホール蓋には歴史上の人物やアニメキャラ、ゆるキャラはないようです。カードもまだありません。ではどんなデザインの蓋があるかいくつか見てみましょう。
台北市全区(12区)にデザインマンホール蓋
士林区のマンホール蓋は梅と桜のデザインです。これは近くに花見の名所陽明山があるからです。
信義区のマンホール蓋には台北101が描かれています。これは、みなさんご存じ、台湾で一番高いビル台北101があるのが信義区だからです。


大同区にはあの有名な迪化街があり、その迪化街から河のあたりを大稲埕と言います。大稲埕リバーサイド公園は涼しい川風の吹く区民憩いの場となっています。大同区のマンホール蓋はその大稲埕の水門がデザインされています。
その他、台北の中心である中山区や温泉で有名な北投区、中正記念堂や台湾大学がある大安区など、それぞれ特長のあるデザインが描かれています。

♬下をむ~~いて♪あるこ~~♫
高台にある故宮博物院、首を90度上に向けてみる台北101など、台北は前か上を見て観光するところが多いです。でもたまにはポイントマップを見ながら「♬下をむ~~いて♪ある♫」いてみましょう。デザインマンホール蓋の写真コレクションが台北観光のニュートレンドになるかもしれませんよ。よう知らんけど。
・「デザインマンホール蓋の写真と地図」(台北市政府水利工程処)
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