2023-03-23 ライフ

季節の変わり目の体調管理やダイエットに! “きのこ”の継続摂取で得られる「短鎖脂肪酸」の働きに注目

注目ポイント

季節の変わり目は体調管理も難しく、冬の間に脂肪がついてしまったので薄着になる季節になって来る前にダイエットに取り組みたい!という人もいるかもしれない。そこで医療や栄養の専門家たちが注目する食品が「きのこ」。

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本格的な春を前に一気に暖かくなったこの頃。季節の変わり目は体調管理も難しく、また、冬の間に脂肪がついてしまったので薄着になる季節になって来る前にダイエットに取り組みたい!という人もいるかもしれない。そこで医療や栄養の専門家たちが注目する食品が「きのこ」。きのこの継続摂取で得られる「短鎖脂肪酸」は、医学研究で人の免疫機能を高めことが分かっているという。きのこをおいしく食卓に取り入れる方法を紹介する。

■「短鎖脂肪酸」とは?

「短鎖脂肪酸」は、腸内細菌によって食物繊維から大腸内で作られる代謝物質「酢酸」「プロピオン酸」「酪酸」の総称。予防医療や健康医療が専門の循環器内科医、秋津医院(東京都品川区)の秋津壽男院長によると、短鎖脂肪酸が大腸内で増加することで、体へのさまざまなメリットがあるという。その1つが、病原菌やウイルスなどからの感染予防に重要な役割を担うとされている「免疫グロブリンA(IgA)」産出が増えること。また、「酢酸」は、体の脂肪細胞に過剰なエネルギーが吸収されるのをブロックして脂肪の蓄積を抑え、「酪酸」は交感神経に作用して体温を上昇させエネルギー消費を高めることが研究結果で得られている。よって、「短鎖脂肪酸」が体内で増加することで、免疫力アップや、代謝向上によるやせやすい体質が期待できるという。

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また、きのこの研究開発・生産・販売まで携わるホクト(長野県長野市)と、腸内細菌叢の機能理解を目的とした研究開発に取り組むメタジェン(山形県鶴岡市)は、共同研究において、きのこの継続摂取が腸内の“短鎖脂肪酸”を増加させるという結果が得られたことを発表している。

■「季節の変わり目風邪」に負けず、ダイエット効果も期待

冬から春への変わり目である3月は、日によって、または1日の中での気温差や気候の変化が激しいこともあり、風邪をひきやすい時期。この「季節の変わり目風邪」に負けないために効果が期待されるのが、「きのこの継続摂取」。ホクトとメタジェンとの共同研究では、1日50gのきのこを4週間摂取した人において、腸内の“短鎖脂肪酸”の増加と“免疫機能”の増強に関わっていることが判明しているという。

また、うまみ成分である「グルタミン酸」と「グアニル酸」が豊富に含まれるきのこは、“うまみ”を豊富に含んでいる。複数の種類のきのこで取っただし汁「きのこ出汁」のうまみは非常に高く、だしを取った後のきのこも料理の“かさ増し”として利用できるため、おいしく食べながらダイエット効果も期待できる。

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