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与党・民進党と自民党は21日、外交や防衛の分野で両党議員が意見を交わす会合を台北市の民進党本部で開催した。両党間のいわゆる「2プラス2」が対面式で行われるのは初めて。

(台北中央社)与党・民進党と自民党は21日、外交や防衛の分野で両党議員が意見を交わす会合を台北市の民進党本部で開催した。両党間のいわゆる「2プラス2」が対面式で行われるのは初めて。出席した民進党の羅致政立法委員(国会議員)は会合終了後、台日間の関係だけでなく、台湾の環太平洋経済連携協定(TPP)加入についても話が及んだことを明らかにした。一方で、協議の内容については対外的な説明は控えるとした。
両党間では2021年8月に「外務・防衛2プラス2」を初開催。同年12月には外交や経済分野での「2プラス2」が開かれた。過去の2回は新型コロナウイルスの影響でオンライン形式での開催だった。
今回の会合には民進党から羅氏と郭国文立法委員、自民党からは外交部会長を務める堀井巌参院議員と国防部会長の国場幸之助衆院議員が参加した。会合は2時間近くにわたり開かれた。冒頭のみ報道陣に公開され、その後は非公開とされた。
羅氏と郭氏は会合終了後、報道陣の取材に応じた。羅氏によれば、会合では具体的な連携の方向性についても話し合ったという。羅氏は、今回の会合は対面式の協議となっただけでなく、実質的な協議でもあったと語り、双方から会合の制度化、常態化への期待が示されたと明らかにした。また、双方は次回会合を日本で開催することで一致した。時期や場所については日本側の考えを尊重するとしている。
羅氏は、日本側が大量の資料を携えて会合に臨んだことに触れ、今回の会合を重視する日本側の姿勢が伝わってきたことを明かした。
会合の開始時、野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝、日本対メキシコ戦がちょうど開かれており、日本が四回にメキシコに3点を先制された直後だった。冒頭のあいさつで郭氏は、日本がメキシコにリードされ「緊張している」と明かしつつ、会合終了後には日本が逆転勝利を収めていることを願った。羅氏によれば、会合の終了間際にスタッフから紙切れが渡され、日本が逆転勝利を飾ったことを知って出席者らはとても喜んでいたという。
(葉素萍/編集:名切千絵)