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先月24日に公開された台湾映画「悲情城市」4Kデジタル版の興行収入が14日までに1400万台湾元(約6160万円)を超えた。

(台北中央社)先月24日に公開された台湾映画「悲情城市」4Kデジタル版の興行収入が14日までに1400万台湾元(約6160万円)を超えた。出演した香港の俳優、トニー・レオン(梁朝偉)は台湾の映画ファンの応援に感謝し、「一番若者にまた見に来てもらいたかった作品が33年後に再びこのような好成績を上げることができ、温かい気持ちでいっぱい」だとコメントを寄せた。
ホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督がメガホンを取った同作。台湾では1989年に公開され、同年、第46回ベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞した。国民党政権が市民を弾圧した1947年の「2・28事件」を背景に、港町である基隆で暮らす一家の盛衰を通じて台湾において最も敏感な歴史を描き出した。33年の時を経てデジタル技術で作品をよみがえらせ、フィルムの雰囲気を完全に残しつつ、色合いや輝度などを調整するグレーディングを施すことで優れた質感の映像に仕上げた。
4Kデジタル版は30日に香港で開幕する第47回香港国際映画祭で海外初上映される。来月2日と5日の2回の上映が予定されている。
(王心妤/編集:名切千絵)