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アジア最大級の食品・飲料展示会「フーデックスジャパン2023」が7日、東京ビッグサイトで開幕した。

(東京中央社)アジア最大級の食品・飲料展示会「フーデックスジャパン2023」が7日、東京ビッグサイトで開幕した。新型コロナウイルス禍前と同規模での出展となった台湾パビリオン。初日には多くのバイヤーを引き付け、高級魚ハタを50トン仕入れる覚書を結んだバイヤーも見られた。同イベントは10日まで続く。
台湾パビリオンには136の業者や団体が出展。海外パビリオンではイタリアに次いで2番目の規模となった。行政院(内閣)農業委員会に加え、農業や食品産業が盛んな9県市も参加しており、テープカットには同委の陳駿季(ちんしゅんき)副主任委員らの他、9県市の首長が勢ぞろいした。
台湾貿易センター(中華民国対外貿易発展協会、TAITRA)が設置した「台湾特色食品専門コーナー」では、厳選した食品や日本で好評を得ている商品を紹介。日本向け輸出が伸びているパイナップル、昨年から日本への輸出が始まった冷凍アテモヤやハタの他、ウナギのかば焼きや豚肉の加工品などが並ぶ。
同委の統計によれば、昨年の台湾の農産物の国・地域別輸出先で、日本は米国に次いで世界2位。TAITRAの黄志芳(こうしほう)董事長(会長)は、台湾にとって日本は食品の重要な貿易相手であることに触れ、台湾の特色を日本でより広めていくことに意欲を示した。
日本の業者、ハタ50トン購入へ
この日の午後、陳氏の立ち会いの下、台湾と日本の業者によるハタ50トン購入の覚書締結の式典も開かれた。
日本側の代表者は水産物の輸入、販売などを手掛けるサントラスト(愛媛県)の小山誠二社長。元漁師で台湾ハタの沖縄での養殖に携わった経験も持つ小山社長は、中国による禁輸について知り、少しでも力になりたいと考えたという。
台湾グルメを自動販売機で
台湾パビリオンには、冷凍加工された農水産物の自動販売機が設置されている。カットアテモヤや枝豆、ハタの切り身、ソーセージ、肉団子などが購入でき、将来的には駅など人通りの多い場所に設置する計画だという。
陳氏は、日本市場では現在、スーパーなどが台湾の農水産物の主要な販路になっていると言及。日本では自動販売機が広く利用されていることから新たに開発したと話し、日本の人々がより手軽に台湾の農水産物を購入できるようになればと話した。
(楊明珠/編集:楊千慧)

