2023-02-27 政治・国際

ロシア中銀資産 ウクライナ復興資金としてスイスは没収できるか?

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注目ポイント

ウクライナの復興資金に充てるため、凍結したロシア中央銀行の資産を没収する案を巡り、欧州で活発な協議が進んでいる。没収案には賛否両論あり、実現にはスイスを含む各国で多くの法的問題をクリアする必要がある。

さらに、スイス国民が没収を支持するかどうかも疑問視する。

今のところスイス政府は明言を避けている。連邦司法警察省のイングリッド・ライザー広報担当者はswissinfo.chの取材に対し、「スイスは法治国家の原則を尊重しながら、ウクライナの損害賠償と復興を可能にする解決策を見出すため、国際的な協調プロセスに協力する準備がある」と述べた。ロシアの凍結資産で信託基金を設立する場合にスイスがEUを支援するかという質問には、回答を避けた。

一方ゴールドマン氏は、将来的な和平交渉の切り札にするためにも、欧州諸国はロシアの資産を没収すべきだと考える。

「交渉の可能性があるとすれば、ウクライナは損害賠償を請求するだろう。その時にこそロシアの凍結資産が活かされる」

編集:Marc Leutenegger、英語からの翻訳:由比かおり

 

この記事は「SWI swissinfo.ch 日本語版」の許可を得て掲載しております

 

 

 

 

 

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