2023-02-25 ライフ

紅白の“アレ”はなんていう名前なんだ?春節の台湾でよく見かける伝統菓子5選

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注目ポイント

旧正月を迎え、新年にスイカの種やピスタチオと並んで登場する伝統的なお菓子達。それらの本当の名前を知っているだろうか?(文、編集・古家萱)

 

旧正月の時期、待ちに待った年越しディナーの他にも、街でお菓子やお正月用の食料品を買うのも特徴だ。このとき登場する伝統的なお菓子の本当の名前とは--。今回は、台湾でお正月に食べることで親しまれているお菓子と、そうでないものを改めてまとめてみた。

 

#01:生仁糖

「赤と白のアレ」という愛称で親しまれているこのお菓子は、実はお正月に天神様を祀るためによく使われるもので、「天神豆」とも呼ばれているのだそう。正体はピーナッツにアイシングと粉砂糖でコーティングしたもので、食べてみるとピーナッツを日本の金平糖で包んだような感じだ。

おじいちゃん、おばあちゃんや年配の方に人気があるのはもちろんだが、甘いもの好きの子供たちが口に入れ、外側のアイシングが溶けたら、中のピーナッツを吐き出すという光景も。それでも、テレビを見ながら過ごすお正月休みのお供に最適だ。

 

#02:冬瓜條(冬瓜棒)

生仁糖が食卓に並ぶことが多いように、白くて半透明のお菓子がある。これは、冬瓜を短冊切りにし、氷砂糖か砂糖で煮て、最後に粉砂糖でコーティングしている。外側は少し歯ごたえがありつつも、中は柔らかな食感で、重層的な味わいだが、甘ったるい味と粘着性が苦手な人もいるので、好き嫌いはかなり分かれる。

 

冬瓜自体に「子孫繁栄」という意味があるので、冬瓜棒は旧正月の時だけでなく、縁起の良いお菓子として伝統的な結婚式の宴席でもよく見かけられる。

 

#03:麻粩(もち)

食べるとボロボロと床一面に落ちてくる、白ごまで覆われたこのお菓子は、実はかなり手の込んだ正月用のお菓子なのだ。タロイモともち米を混ぜて蒸した後、一口大に切って揚げて、砂糖をまぶす。そして最後にゴマ、米粉、ココナッツ粉やピーナッツ、アーモンド、海苔などにくぐらせ、様々なフレーバーを楽しむことも出来る。

 

一見、食べづらく平らげるのに時間がかかるように見えるが、実際の中身はふわふわなので、一口で食べても思ったほど負担にはならない。そして、お菓子として食べるだけでなく、砕いて熱いお湯やウーロン茶の中に入れて飲む楽しみ方もある。その中で柔らかくすると、麦芽と米の香りの両方を味わうことができ、食べながらノドが乾いてしまうこともない。

 

#04:寸棗

見た目は魚のすり身スナックのような細長い形のお菓子で、もち米、砂糖、油で作られている。ナツメの木の枝に似ていることから、この名がついた。寸棗は砂糖でコーティングしてあるため、歯ごたえがカリッとしており、年配の方は「寸棗を食べると良い年になる」と縁起を担いで食べ、1年の無事と順調を祈る人が多かったようだ。

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