注目ポイント
つい先日開業したばかりの安坑ライトレール(軽軌鉄道)に乗るため、台北市の南隣り新店区にある十四張駅へ行ってきました。とてもスマートで乗り心地の良い電車に乗り、ワイドな窓に広がるのどかな風景を楽しみました。沿線の駅の近くには、ガイドブックに載っていない隠れ家的なスポットがいくつかあって、今までと違う台湾の一面を見ることができるかもしれません。
台湾で3番目のライトレール
これまでの在来線や新幹線よりは軽便で、路面電車に比べるとちょっと進化したような鉄道、それがライトレール(Light Rail Transit、LRT)、または軽量軌道交通です。2015年に最初のLRTである高雄環状軌道の一部が開業しました。総延長は約22.1kmです。続いて2018年には新北捷運が運営する淡海軽軌緑山線が開業しました。
そして2016年に起工した安坑ライトレールが先日(2月10日)開業し、最初の週末、始発駅は試乗客でごった返しました。この安坑ライトレールは台北市の南郊外に位置する新店区の十四張が始発駅になっていて、そこから南西の双城駅まで9つの駅に停まりながら7.67㎞走ります。始発の十四張駅は新北市の環状線に接続しています。十四張駅のホームを出たところには開業記念のスタンプが用意されています。この駅から安康駅までは高架、その先は終着駅双城まで道路と並行して地上を走ります。この景色の変化は結構興奮します。運転士はいますが駅はほとんど無人です。ちなみに筆者は、安坑ライトレールが開通したと聞いて、台湾人は臭豆腐を食べるために軽軌鉄道を造ったかと思いましたが、結局私の勘違いでした。臭豆腐で有名なのは深坑で、安坑ではありません。ホッとしました(笑)。

2月10日開通から31日間は無料
全線開業を記念して2月10日から3月12日までの31日間、プリペイドカード(台湾では悠遊カードという)利用者のみ無料で試乗ができます。但しこの期間の運行は10時から午後4時までです。2月13日の月曜日、筆者もさっそく十四張駅まで行って無料で安坑ライトレールを体験してきました。平日の午前だというのに安坑ライトレール十四張駅は長蛇の列ができていました。実際に乗車するまで約30分かかりましたが、駅員の誘導や乗客数のコントロールがとてもうまく無秩序な混雑もトラブルもなくスムーズに乗ることができました。車内はとてもきれいで座席は全部埋まっていましたが、立っている人はゆとりをもって間隔をあけていられるくらいでした。


沿線に広がるのどかな風景
安坑ライトレール沿線の駅名は、台湾観光のリピーターでもあまり聞いたことがないかもしれませんが、駅は全部で9つだけですので、列挙してみます。
始発駅の十四張→新和国小(国小は小学校の意)→陽光運動公園→安康→景文科技大学→耕莘安康院区(総合病院)→台北小城(小城はタウンの意)→玫瑰中国城(ローズチャイナ集合住宅)→双城(ダブルタウン)
