2023-02-11 政治・国際

士官学校の展示施設で中国軍戦闘機の玩具販売 ミニ政党が問題視/台湾

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南部・高雄市にある空軍官校(士官学校)の展示施設、航空教育展示館で、中国の戦闘機や警察用船舶などを模した中国製の玩具が販売されていることが分かった。

「台湾基進」台北市党支部の呉欣岱主任委員(右)=facebook.com/TSPDrSheから

(台北中央社)南部・高雄市にある空軍官校(士官学校)の展示施設、航空教育展示館で、中国の戦闘機や警察用船舶などを模した中国製の玩具が販売されていることが分かった。ミニ政党「台湾基進」台北市党支部の呉欣岱主任委員は9日、同館が教育施設であることを踏まえ、国防部(国防省)に対し、チェック体制を強化し、国防教育の品質を向上させるよう訴えた。

同党は8日、高雄市内で記者会見を開き、玩具の販売を問題視。呉氏によると、会見後に空軍は同館の運営について外部に委託していると説明した他、中国製商品販売の制限はしておらず、公序良俗に反する商品でなければ扱っても良いとする契約があるとコメントしたという。

呉氏は、市民が敵機を学ぶことは悪いことではないとしながらも、問題は同館内で敵と味方に関する説明がないことだと主張した。

また国防教育について国防部は慎重な検討をすべきだと指摘。内容チェックの他、国民に国防に関する知識をより深めてもらうためにどうすべきかを考えることが重要だと語った。

これに対し空軍司令部は、今後契約の更新がある場合、販売商品を審査し、教育に影響が出ないようにする方針を示し、業者に対しても、誤解などを避けるため説明を明記して販売するよう求めたと明らかにした。

(王揚宇、游凱翔/編集:齊藤啓介)

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