注目ポイント
鳥取県がまたまたやってくれた! 「蟹取県改名」や「500円でカニが当たるカプセルトイ」など、独創的な取り組みで魅力発信を行ってきた鳥取県が、今度は日本の自治体として初の「メタバース課」を立ち上げ、日本初のAIアバター職員を採用した。
ドバイからオンラインで参加したNOBORDER.z FZE. Founder/CEOのRIO Takeshi Kubo氏
RIO氏は、「(ゲームは)全世界から大きな反響があり、総売り上げは115.14ETH(イーサリウム=仮想通貨の単位)。当時の日本円換算で2752万9360円になった。そこから、鳥取県には5.75ETH、137万6468円を還元させていただく」と表明した。
NFTカードゲームの販売額と還元額
それを受けて平井知事は「このカードゲームを通じて世界中に鳥取県を発信することができた。しかもこの売り上げで、われわれのメタバース上の展開をご支援いただくことができる。NFTはわれわれにとっては、Nature、Food、Travel。NFTカードゲームから鳥取の自然や食べ物、旅行につなげていければ」と応じた。ちなみに、NFTは正式にはNon-Fungible Token(非代替性トークン)の略。ブロックチェーンを基盤にして作成された代替不可能なデジタルデータのことだ。
大好評のうちに完売した鉄腕アトムのデジタルトレーディングカードは、芸術的にも価値のある美しいもの。そこで、メタバース内に展示スペースを作り、広く公開することにし、案内をするアバター職員を採用することとなったわけだ。
そして、いよいよ自治体オリジナルAIアバター職員第一号の発表である。出席者が注目するなか紹介された職員の名前は・・・「YAKAMIHIME」。鳥取県が舞台の神話「因幡(いなば)の白兎」で、大国主命(おおくにぬしのみこと)と日本最古のラブストーリーを演じた八上姫がその名の由来だという。 そんな古めかしい名前だが、アバターは明るい茶髪のショートカットのかわいい女性。現代的な雰囲気だが、一本芯の通った強さも持っていそうだ。
日本初の快挙とあってか、平井知事は少々興奮気味に「鳥取県メタバースAIアバター職員に任命する!」と「YAKAMIHIME」さんに辞令書を交付。
YAKAMIHIMEさんに辞令書を交付する平井知事
YAKAMIHIMEさんの名刺
知事が会場へのサービスで「趣味は何でしょうか?」と尋ねると、「YAKAMIHIME」さんは、緊張しているのかシステムがまだこなれていないのか、やや時間をおいて「人と話すこと、友達を作ること、メタバースを散策することが好きです。あとは大好きなウサギのお世話です」とアニメっぽい声で返事をしてくれた。