2023-02-04 観光

船でしか行けない本物の非日常!  湖上にたたずむ秘境の温泉宿 「大牧温泉観光旅館」【コラム:おんせん! オンセン! 温泉!】

注目ポイント

今回は、秘境の一軒宿、富山県の「庄川温泉郷大牧温泉 大牧温泉観光旅館」をご紹介します。

寒さが骨身に染みる季節ですね。ここ最近、私の最大の楽しみは、お風呂の時間です。冷え切った体がジワジワと温まっていく心地よさは、至福そのもの。それが温泉であれば、さらにホカホカに温まりそうですよね。

日本には約3000カ所の温泉地が存在しています。気軽に楽しめるご近所のスーパー銭湯から、風情ある温泉街にたたずむ温泉旅館まで、一口に温泉地といってもさまざまなスタイルがあります。秘境になればなるほど、アクセスはよくありませんが、その分そこでしか味わえない「非日常」の空間を体感できるのも魅力ですよね。今回は、そんな秘境の一軒宿、富山県の「庄川温泉郷大牧温泉 大牧温泉観光旅館」をご紹介します。こちらは「船でしか行けない」温泉宿です。

庄川峡遊覧船から見える眺望「大牧温泉観光旅館」外観

富山県南砺市に湧く大牧温泉。開湯は1183年と、800年以上の歴史を誇ります。1930年に小牧ダムの建設に伴いダムの底に沈んでしまいましたが、源泉を川の上まで引き揚げ、1931年に温泉旅館として開業。それが現在でも残る一軒宿「大牧温泉観光旅館」です。

宿へのアクセスは船のみ。庄川沿いにある小牧港から「庄川峡遊覧船」に乗り、終点の大牧港へ、約30分のクルージングで到着します。庄川峡の絶景の中、突然現れる湖上の温泉旅館は、圧倒的な存在感。遊覧船の往路のみ、庄川峡と宿の外観が一望できるビューポイントまで船を運んでくれるうれしいサービスもあります。

「大牧温泉観光旅館」館内

大牧港到着後、少し階段を上がると旅館の玄関が見えてきます。純和風の歴史のある温泉宿ですが、館内は新しくてきれいです。

「大浴場(男性用)」全景「男性露天風呂」全景

お風呂は男女合わせて5カ所。大浴場(男性用)、中浴場(女性用)、男性露天風呂、女性露天風呂、テラス風呂(男性用)と、それぞれ館内の別々の場所にあるため、湯巡り感覚で温泉を楽しむことができます。

景色を楽しむなら河畔を望む露天風呂がおすすめ。ゆったり流れる雄大な庄川と、山々の風景を眺めながらの湯浴みは極上です。船でしか来られないため、車などの人工的な音も一切なく、静かで凛(りん)とした雰囲気。都会とは一線を画す、大自然の非日常に浸ることができます。この季節は必然的に雪見露天風呂ですね。男性なら「テラス風呂」、女性なら「女性露天風呂」で、その絶景を堪能することができます。

「テラス風呂(男性用)」全景

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