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日本と異なる様々なルールや習慣がある台湾の年中行事。春節、清明節、中秋節の3つの行事や、2兆円規模に上る贈り物市場について紹介。
こんにちは、台湾大好きライターの津山です! 皆様は、台湾の年中行事について、日本とは異なる様々なルールや習慣があることをご存じでしょうか?
例えば、台湾の年末年始の祝日は、たった1日しかありません(原則1月1日のみ)。理由は、台湾の年中行事は、原則農暦に基づいて行われるため、長いお正月休みは「春節」と呼ばれる1月後半から2月前半の時期にずれ込むからです。
また、台湾では「お盆」にあたる行事が、毎年4月頃にやってきます。しかしお盆とはいえ、お参りの方法や、御供物も異なるなど、日本人の筆者にとって、台湾の年中行事のルールや慣習は、初めて目にすることばかりでした。
そこで今回は、台湾在住の筆者が、台湾と日本に存在する3つの年中行事に関して、日本では意外と知られていない、台湾独自のルールや慣習を、ご紹介したいと思います。
台湾の季節のイベントに関する慣習を少し知っておくと、台湾旅行がさらに楽しくなったり、ビジネスで役に立ったりすること間違いなしです!

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その1. 台湾のお正月(農暦:1月1日~7日間程度)
台湾のお正月は、春節や旧正月と称され、農暦の12月31日から1月3日が該当します。台湾では毎年、春節の前後に1週間程度の休日が入ります。
台湾の春節時期には、以下のようなイベントが行われます。
- 年菜と呼ばれる料理(鍋、鳥料理、米糕と呼ばれるおこわ等)を食べる
- お寺や神社にお参り(拜拜)をする
- お世話になった人(取引先、親戚等)に贈り物をする
- お年玉(紅包)をあげる
- 尾牙と呼ばれる忘年会(春節前に実施)
上記を見ると、お正月の慣習は、日本と比べてあまり相違ない、とお感じになられるかもしれません。しかし例えば、日本と台湾では、お年玉を渡す対象が異なりますし、お参りの方法も少し異なります。
以下では、台湾のお年玉とお参りのルールについて、少し詳しくご紹介します。
台湾のお年玉に関するルール
台湾のお年玉(紅包)は、大人が子供に渡すだけでなく、上司が部下に渡す、息子や娘から親や近い親戚に渡す、といったこともあります。
筆者の知り合いで日系企業にお勤めの駐在員によると、尾牙の日は、紅包を社員に渡すため、あらかじめ財布の中に数十万元を準備して挑んでいたそうです!
台湾のお参りに関するルール
台湾にも様々なタイプのお寺や神社があるため、一概には言えませんが、多くの場合、台湾ではお参りの際に、「金紙」や「銀紙」と呼ばれる神仏へのお金をお供えします。
他にも、境内へは「右から入り左から出る」といったルールや、3礼してから自己紹介や願い事を唱える(最後にまた3礼する)といったルールもあります。

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その2. 台湾のお盆「清明節」(4月5日前後)
「お盆」と聞くと、日本の皆様は8月15日前後を思い浮かべると思いますが、台湾では4月5日前後が、清明節と呼ばれる「お盆」にあたります。