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中華圏の旧正月を祝う「大阪・台湾 第21回春節祭」が大阪市浪速区敷津東の大阪中華学校で開催され、ステージイベントや屋台などでにぎわった。3年ぶりの開催で、新型コロナの水際対策が相互に大幅に緩和され、日台間の往来再開が次第に本格化するなか、開催を待ちわびた在阪の華人・華僑や地域の人々が大勢つめかけ、春節情緒たっぷりのパフォーマンスやグルメを楽しんだ。
中華圏の旧正月を祝う「大阪・台湾第21回春節祭」が1月29日、大阪市浪速区敷津東の大阪中華学校で開かれた。2020年1月以来3年ぶりの開催で、多彩なステージイベントが披露されたのをはじめ、焼きビーフンや、台湾ソーセージなどのグルメ屋台も多数出店し、大勢の来場者でにぎわった。

大阪・台湾春節祭は「中華民国留日大阪中華総会」(郭重信会長)が主催。在阪の華僑・華人らの親睦や、地域住民らとの交流深化などを目的に、大阪中華学校(連茂雄理事長)の校庭を会場として2001年から毎年開催しており、アジアンテイストの旧正月の雰囲気に気軽に触れられる行事として定着。年々来場者を増やしてきた。しかし2020年1月の開催後に本格化したコロナ禍を受けて21年、22年は開催が見送られた。
3年ぶりとなった今年は、台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表(大使に相当)も東京から駆けつけ、駐大阪経済文化弁事処の向明徳処長(総領事)をはじめ、来賓の地元選出の国会議員らが開会式に出席。

このうち謝氏は「日台の共通の言葉は『平和』。平和こそ日台共通の核心的利益だ」などと呼び掛け、日本と台湾の本格的な往来の再開にも期待を寄せていた。
会場に並んだルーロウ飯や牛肉麺、水餃子、ちまきなどのグルメ屋台には、開幕を告げる爆竹の音と同時に長い行列ができ、特設の舞台上では中華獅子舞や中華圏の子供の守護神「三太子(さんたいし)」の演舞をはじめとする民族舞踊、伝統芸能などが次々と披露され、旧正月ムードを盛り上げた。


大阪府堺市在住で、台北日本人学校同窓会会長の森田房樹さん(63)は、振る舞いの老酒のカップと、屋台の台湾ソーセージの串を手に、「ようやくの開催でとてもうれしい。今年は台北日本人学校75周年の記念式典が東京と台北で開催予定のため、その準備を進めている仲間たちと一緒にきました」と笑顔だった。

