注目ポイント
中部・台中市の台湾鉄路管理局(台鉄)台中駅の裏手に位置する公設小売市場「第3市場」は昨年、開場から100年を迎えた。市は同市場の外壁をリニューアルするなど改善工事を進め、活性化を図っている。

(台中中央社)台湾中部・台中市の台湾鉄路管理局(台鉄)台中駅の裏手に位置する公設小売市場「第3市場」は昨年、開場から100年を迎えた。市は同市場の外壁をリニューアルするなど改善工事を進め、活性化を図っている。
同市場は日本統治時代の1922年に台中駅南西の当時「桜町」と呼ばれたエリアで開場。32年に現在の場所に移転した。移転当初は「敷島町市場」の名称で、入居するのは店舗14軒と31の業者のみだったが、日本による統治の終了後に徐々に規模が拡大された。市経済発展局によれば、現在は200余りの業者が商売を営んでいる。老舗の名店も少なくない。
近年では、近隣に文化施設や役目を終えた鉄道線路を再利用した観光名所「緑空鉄道1908」などがあることから若者の呼び込みを図り、新たな局面を切り開いている。昨年には改善工事に着手。大通り沿いの外壁の改修の他、公共スペースの美化や店舗の看板の刷新などを行った。
隣接する商店街「民意街攤販集中区」につながる通路や公衆トイレの脇の壁面には古写真をあしらい、近隣の学校の児童や市場の業者に呼び掛けて壁画を施した。
買い物客の女性は、市内の他の公設市場と比べてみたところ、第3市場は商品の価格がより良心的だと気付いたと話す。日用品だけでなく、アクセサリーや衣類、靴なども見て回り、いつもたくさんの品物を買って帰るのだと語った。
(郝雪卿/編集:名切千絵)