2023-01-24 ライフ

月イチ連載「台湾で楽しむ、季節食材のおつまみレシピ」第三回 : 豆豉鮮蚵(牡蠣の豆鼓ソース)

注目ポイント

台北在住の料理家でライターの遊佐水亜さんが、台湾で見つけたさまざまな食材を用いて、季節や年中行事に合わせたおつまみのレシピや相性抜群のお酒を紹介する月イチ連載。第三回は「豆豉鮮蚵(牡蠣の豆鼓ソース)」。台湾の牡蠣料理といえば蚵仔煎がおなじみですが、豆鼓を使ったこちらの料理も定番中の定番です。

今月のおいしい季節食材「牡蠣」

「海のミルク」といわれるほど栄養価が豊富な牡蠣は、冬に欠かせない味覚のひとつ。ふっくらとした身にぎゅっと詰まった濃厚な旨みが魅力で、シンプルな焼き牡蠣からソテー、フライまでどんな調理法でも主役級のおいしさです。

台湾にも屋台料理の「蚵仔煎(オアジェン/牡蠣オムレツ)」を筆頭に、揚げもの、煮込み、炒めものなど牡蠣を使った多彩なメニューがあります。夏と冬でそれぞれ旬を迎えるため、一年を通して味わうことができるのもうれしいところ!

鉄分豊富な牡蠣には血を補う働きがあり、慢性的な疲労を回復して身体を潤してくれます。また、精神を安定させてストレスを軽減し、不眠やイライラを解消するのにも効果的です。

一年中手に入りやすい台湾の牡蠣。日本のものより小ぶりなのが特徴です

今月のおつまみ「豆豉鮮蚵(牡蠣の豆鼓ソース)」

今回ご紹介するレシピは、牡蠣を使った台湾の定番メニュー「豆豉鮮蚵(牡蠣の豆鼓ソース)」です。最初ににんにくと唐辛子、豆鼓(トウチ)をしっかり炒めて香りを出したら、あとはソースを作って牡蠣をさっと煮るだけなのでとっても簡単!

濃いめの味付けでごはんのお供にはもちろん、お酒にもぴったり。今回は台湾産の小ぶりな牡蠣を使っていますが、日本の牡蠣で作るのもまた違った味わいです。ネギやバジル、香菜(パクチー)など、好みの香味野菜をたっぷり入れて仕上げてくださいね。

 

材料とつくり方

【材料(2〜3人分)】

牡蠣 300g

にんにく 1〜2かけ

唐辛子 1本

小ネギ 1束

バジル 適量 ※香菜でもOK 

豆鼓 大さじ1

醤油 大さじ1/2

砂糖 大さじ1/2

水 120ml

紹興酒 大さじ1

ごま油 適量

初めにごま油でにんにく、唐辛子、豆鼓をしっかり炒め、香りを出すのがポイント
【つくり方】
  1. 牡蠣を塩水でよく洗って、水気を取る。洗うときはやさしくふり洗いして、ぬめりと汚れを取るようにする。
  2. にんにくはみじん切り、唐辛子と小ネギは小口切りにする。バジルはさっと洗って茎の部分を取り除く。
  3. フライパンにごま油を熱し、にんにくと唐辛子を炒める。
  4. 豆鼓を加えて炒め、香りが出てきたら醤油、砂糖、水を加えて煮立てる。
  5. 牡蠣と紹興酒を4に入れて、牡蠣に火が通ったらできあがり。最後に小ネギとバジルを加えてさっと混ぜ合わせ、器に盛り付ける。
ごはんが進む“下飯菜”はおつまみとしても最適
おつまみに合うお酒&ひとことメモ

香味野菜たっぷりで辛みもあり、豆鼓のコクが効いたこのメニュー。さっぱりとしていてほんのり甘みがある台湾ビールはもちろん合いますが、軽く冷やした紹興酒との相性も抜群です。そのほか、酸化熟成タイプのシェリー(アモンティリャードまたはオロロソ)も、個人的には好きな組み合わせ。

ソースに水溶き片栗粉を加えてあんかけにしたり、豆腐をプラスしてボリュームのあるひと皿にアレンジしても。 牡蠣から水分が出てくるので、作り置きはせず、できたてをすぐに食べるのがおすすめです。

 

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