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2023-01-22 観光

新年快楽―質問攻めで不快楽になることも―

© Photo Credit: Shutterstock / 達志影像

注目ポイント

台湾、日本、中国などアジアの国々ではお正月は故郷に帰る人が特に多くなる季節です。年始のあいさつやお年玉、おせち料理、新年会、日本も台湾も似たような行事が目白押しですが、やはり国が違えば風習も違います。台湾のお正月(旧暦、台湾では「春節」「過年」と言います)は海外から親戚が帰って来たり一堂が会したりして大人数で祝います。

三大節句の一つ、春節

台湾の「新年」は旧暦で迎えられます。今年は1月22日が旧暦1月1日にあたります。前日の12月末日は中国語で「除夕」、1月1日は「初一」と言います。旧正月のことを「春節」と言って台湾の三大節句(春節、端午節、中秋節)のひとつです。今年は1月21日の除夕から1月30日月曜日の初九まで十連休で2001年からの23年間で一番長い連休となります。そしてコロナの水際対策緩和をうけて、国内外で民族大移動が始まります。一昔前までは春節の1週間くらい前からいわゆるご祝儀相場というものがあって、タクシー代や散髪代などは相場の1.5倍~2倍くらい払った覚えがあります。逆にデパートやスーパー、迪化街(漢方薬やお正月飾り、お正月料理の材料などを売っている街)などでは年末年始の大安売りが始まります。春節は独特の雰囲気がある季節の風物詩です。

 

春節に親戚からの質問の嵐が吹き荒れる

除夕に家族が集まっておせち料理を食べながら、両親に質問されます。初一は親戚一同が集まってお節を食べているとき伯父さんや叔母さんに聞かれます。初二は「回娘家」と言って、家族がみんなでお母さんに実家に帰る日で、母方の実家でも親戚一同から質問攻めにあいます。若者は、ウザイ、イヤだ、ほっといてと思っていてもやっぱり毎年聞かれます。例えばみんなが集まっている席で親戚はこんなことを聞きます。

学校に通っている甥っ子、姪っ子に「学校の成績はどう?」

受験前後の甥っ子、姪っ子に「どの高校/大学に行くの?」

最終学年の甥っ子、姪っ子に「卒業後はどの会社に入るの?」

職を持つ甥っ子、姪っ子に「給料はいくら?」

高収入の甥っ子、姪っ子に「いつ家を買う?」

思春期の甥っ子、姪っ子に「彼氏/彼女はもうできた?」

恋人ができたら今度は「いつ結婚する?」

結婚したらすぐに「赤ちゃんはまだ?」

一人目が生まれてもう質問されないだろうと油断していたら「二人目はいつ?」

親戚だからこそ無遠慮にずかずかプライバシーに踏み込んでくるようです。今年はその対策グッズとして「この質問をしたらいくらいくらのお年玉」とプリントされたTシャツが売り出されました。効き目があるといいですね。

 

お正月のあいさつ

「新年おめでとうございます」にあたる中国語は「新年快楽(シンニェンクヮイロー)」です。これが一番多く使われているお祝いのあいさつですが、実は台湾では年末にも「新年快楽」と言います。これは日本語では「よいお年をお迎えください」にあたります。台湾で日本語を学んでいる人は「新年快楽」=「新年おめでとう」と覚えるので、12月最後の授業が終わった後、別れ際に生徒によく「先生、新年おめでとうございます」と言われて面食らうことがあります。

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