2023-01-17 観光

「海辺のカフカ」閉業へ 巣立ったアーティスト集結、24時間ライブ/台湾

注目ポイント

インディーズバンドが出演することで知られる台北市のライブハウス「海辺のカフカ」(海辺的卡夫卡)が周辺一帯の再開発事業に伴い、今年閉業する。

台北市公館エリアのライブハウス「海辺のカフカ」で14日夜から15日にかけて行われたライブには多くの音楽ファンが詰めかけた(一念電影、海辺的卡夫卡提供)

(台北中央社)インディーズバンドが出演することで知られる台北市のライブハウス「海辺のカフカ」(海辺的卡夫卡)が周辺一帯の再開発事業に伴い、今年閉業する。これを受け14日夜から15日にかけて、巣立ったアーティスト25組が集まり、24時間連続でさよならライブを開催。夜通し音楽を響かせ、多くのファンと別れを惜しんだ。

ロックバンド「1976」のボーカル、アーカイ(阿凱)が2005年に開業。台湾大の近くに位置し、平日はカフェ、週末はライブハウスとして営業し、これまで多くのアーティストを輩出してきた。2011年には星野源がミニライブを開いたこともある。

さよならライブでパフォーマンスを披露する歌手のHUSH(中央)(一念電影、海辺的卡夫卡提供)

この日のさよならライブの先陣を切ったのは、昨年初めてフジロックへの出演を果たしたスリーピースバンド「エレファントジム(大象体操)」。ドラムのトゥはバンドが活動休止していた頃、かつて同店で働いていたのきっかけにデビューした歌手の「Hush」と店でライブを開いた思い出を振り返った。

有名アーティストに楽曲提供をするにまでなり、自身の楽曲でも音楽賞「金曲奨」を受賞したHushは「2010年7月に店で弾き語りを始めて以来、今までずっと歌ってこられた」と感慨深げに語った。日本語でも楽曲を発表しているバンド「旺福(ワンフー)」は、ファンからリクエストを募る形でパフォーマンスを披露。トリは1976が務めた。

同店のフェイスブックページによれば、2月の第2週までは営業を続ける見込みだという。台北流行音楽センター(台北市)と高雄流行音楽センター(高雄市)の店舗は引き続き営業する。

(葉冠吟/編集:楊千慧)

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