2023-01-09 観光

ブヌン族の織物、南投県が文化資産に登録「重要な伝統文化」/台湾

注目ポイント

南投県政府文化局はこのほど、台湾原住民(先住民)族ブヌン族の伝統工芸である織物を文化資産として登録したと公告した。

ブヌン族の織物、南投県が文化資産に登録「重要な伝統文化」/台湾=南投県政府文化局提供

(南投中央社)南投県政府文化局はこのほど、台湾原住民(先住民)族ブヌン族の伝統工芸である織物を文化資産として登録したと公告した。同族の重要な伝統文化であり先人の知恵を十分に示すものである上、模様によってブヌン族内のグループが識別でき、文化的脈略を表現しているとされた。

栽培した植物から繊維を取り出し、天然の染料で染め上げたものを手作業で織り上げる。デザインを考えてから必要な糸を計算し準備してから織り機に糸を設置。平織りや斜文織りなどさまざまな技法を用い、模様を作り出す。

織物の技術の保持者として認定された職人の谷秀紅さん=南投県政府文化局提供

織物の技術の保持者として認定された職人の谷秀紅さん=南投県政府文化局提供

技術の保持者として、職人の谷秀紅さんを認定したことも合わせて発表された。縦糸と横糸を組み合わせる際に使う棒の数が多ければ多いほど、華やかで複雑な模様ができ、同局の林栄森局長によれば、谷さんはブヌン族で最多となる12本の棒を操れる。

同県の山奥で夫と自給自足の生活を送る谷さん。その技術を学ぼうと、はるばるやってくる大学教授や学生が後を絶たないという。

同局は、文化資産保存法にのっとりブヌン族の伝統工芸を保存し、技術の伝承を支援していく方針を示した。

(呉哲豪/編集:楊千慧)

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