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蔡英文(さいえいぶん)総統は27日、総統府で記者会見を開き、2024年1月1日から満18歳以上の男子に義務付けている兵役の期間を現行の4カ月から1年に延長する方針だと発表した。蔡氏は「非常に困難な決定だ」としながらも「台湾を永続的に存続させるために避けて通ることはできない」として理解を求めた。

(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は27日、総統府で記者会見を開き、2024年1月1日から満18歳以上の男子に義務付けている兵役の期間を現行の4カ月から1年に延長する方針だと発表した。蔡氏は「非常に困難な決定だ」としながらも「台湾を永続的に存続させるために避けて通ることはできない」として理解を求めた。
期間が1年となるのは05年1月1日以降に出生した男子が対象。二等兵の場合、給与は保険料や食費などを含めて毎月2万6307台湾元(約11万3800円)にするとし、現行の6500元(約2万8100円)より大幅に見直される予定。
蔡氏は兵力構造の調整にも言及。今後は志願兵からなる主戦部隊と義務兵を中心した守備部隊を編成するとした。
また中国が平和と安定を脅かし、台湾に対する脅威は明らかだと指摘した上で、誰も戦争を望んでいないと強調。戦争準備こそ戦争を回避でき、戦えることこそ戦いを止められるとした上で、準備を万端にすればするほど、中国が攻めてくる確率は低くなると語り、台湾が強くなれば戦場とならず、青年は戦場に立たずに済むと述べた。
(葉素萍、温貴香/編集:齊藤啓介)