注目ポイント
魚の宝庫と言われる富山湾に面し、古くから漁業で栄えてきた富山県・氷見市(ひみし)。富山湾には日本海に分布する約800種のうち約500種の魚が生息すると言われており、なかでも県内随一の漁獲量を誇る氷見漁港周辺では、一年を通して多種多様な魚を味わうことができる。この記事では、氷見市内できときと(=新鮮)な魚が味わえる寿司屋をはじめ、魚をさらに美味しく味わえる醤油店などを紹介。寿司を起点にした港町の旅へご案内する。
東京駅から北陸新幹線に乗って約2時間。新高岡駅で下車し、車もしくは電車で約30分の場所に今回の目的地・氷見市はある。市内に降り立つと、心地よい潮風と波の音がお出迎え。海に面した氷見漁港を中心とするように飲食店や土産店が点在していることからも、漁業で栄えてきた町であることをうかがい知ることができる。
町の寿司屋で新鮮なネタに舌鼓
四季を通して多種多様な魚が水揚げされる氷見漁港。春のイワシ、夏のマグロ、冬のブリが有名で、特にブリはブランド魚「ひみ寒ぶり」として国内外に知られている。そんな旬の鮮魚を一度に味わい尽くせるのが、町の寿司屋だ。市内の10店舗によって結成された「氷見寿司組合」では、MAPやムービーなどで氷見の寿司の魅力を国内外に発信している。

氷見の寿司の魅力は、なんといってもその鮮度。地の利を活かし、漁港から運ばれた旬の魚が「きときと(=富山弁で新鮮)」なうちに握られる。寿司職人の無駄のない丁寧な仕事によって引き出される魚のおいしさに、驚きや感動の表情を見せる観光客も多い。また、それらをリーズナブルな価格で楽しめるのも大きな魅力と言えるだろう。
カウンター越しに店主との会話を楽しんだり、割烹スタイルで富山の郷土料理に親しんだり、店舗ごとに楽しみ方はさまざま。氷見でしか味わえない、特別な寿司体験を満喫したい。



Info
川喜
富山県氷見市本町2-1
0766-74-5555
朝どれ鮮魚が自慢の食堂
2022年5月、氷見漁港すぐそばにある氷見市漁業文化交流センター内にオープンした『ひみ岸壁市場』は、朝どれの新鮮な魚が自慢の食堂。店内には大漁旗が飾られており、市場のような活気ある雰囲気のなかで食事ができる。注文受付カウンター横の黒板には、「今日の魚」として定食から軽食まで種類豊富なメニューが掲げられており、どれにしようか目移りしてしまうほどだ。

一番人気は、7~8種類の魚介が豪快にのった「氷見ちらし定食」。冬の寒ブリシーズンには「天然ぶりちらし」もおすすめだ。魚問屋直営の食堂だから、その美味しさはお墨付き。店内には手作りの弁当や惣菜を購入できるコーナーもあり、イートインからテイクアウトまで幅広いシーンで利用できそうだ。


Info
ひみ岸壁市場
富山県氷見市中央町7-1 氷見市漁業文化交流センター内
0766-78-3321
希少な氷見牛の美味しさを堪能
氷見の食は、海の幸だけではない。「ひみ寒ぶり」と並ぶほど氷見を代表するブランドとなっているのが、緑豊かな中山間地域で育った「氷見牛」だ。地元の精肉店がプロデュースする焼肉店『氷見 牛屋 本店』は、肉質・鮮度・霜降り度合いの三拍子揃った氷見牛を一頭買いし、腕利きの職人が美味しさを最大限に引き出して提供している。
