2021-12-01 テクノロジー

インドがチップ製造力アップのため、数十億米ドル の補助をすると世界大手メーカーを手招きしている

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インド政府は、メーカーの資本支出に対する財務サポート、いくつかの部品に対する関税の減免を含む数十億米ドル規模の補助案を打ち出し、国際的な半導体メーカーに対しインドに投資し工場を設立するよう希望しており、TSMC、UMCもチップ不足緩和に協力してくれる第一候補としている。

 

世界各国は将来のハイテク産業の地位を強固にするため、半導体を主な発展目標としている。日本が「本国の半導体産業復興」という大きな動きを示してから、インドもチップ工場建設に参入し、数十億米ドル規模に達する投資のプランを推進するとともに、生産補填プロジェクト(PLI)として台積電(TSMC)、インテル(Intel)、聯電(UMC)などの国際的半導体メーカーと密に連絡を取っている。

 

インドは半導体メーカーをひき付けるべく、巨費を投じTSMC、UMCに着目。『ザ・タイムズ・オブ・インディア(The Times of India)』の報道では、インド政府は生産連動型優遇策(PLI)、電子部品・半導体製造促進政策(SPECS)の2大プロジェクトを通じて国際的メーカーがインドに工場を設立するよう手招きしている。

 

これらのプロジェクトにはいくつかの部品に対する関税の減免、資本と財政に関する福利が含まれている。これらを主導するインドの上層部には同国電信部長のAshwini Vaishnaw、首席科学顧問のK VijayRaghavan、政府シンクタンク(Niti Aayog)メンバーのVK Saraswat及び産業界や学界の代表が含まれている。

 

現在インドの政府関係者は積極的にインテル、TSMC、富士通、AMD、UMCなど多くの世界的に著名な半導体メーカーに打診している、と語っている。また報道では、インドはチップ設計(IC設計)における実力は申し分ないものの、製造分野における実力に欠けるとしている。

 

その主な障害はウェハ工場を建設するのに、ともすれば100億米ドルという巨額の投資が必要となるからで、そのためにインドでは長らく建設を開始できないでいる、と指摘している。

 

しかし、インドでは電子製品の製造、自動車、国防、航空、次世代産業の半導体チップに対する需要は日増しに高まっている。現在、統計によるとインドの半導体の輸入は240億米ドル(ニュー台湾ドル6,720億元)近い需要があり、2025年には1,000億米ドル(ニュー台湾ドル2.8兆元)に迫ると言われている。

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