注目ポイント
政府系研究機関、国家中山科学研究院(中科院)が独自に開発した巡航ミサイル「雲峰」について、龔家政(きょうかせい)元院長が射程距離は1000キロ以上で最高速度はマッハ3(音速の3倍)以上になると証言していたことが分かった。

(台北中央社)政府系研究機関、国家中山科学研究院(中科院)が独自に開発した巡航ミサイル「雲峰」について、龔家政(きょうかせい)元院長が射程距離は1000キロ以上で最高速度はマッハ3(音速の3倍)以上になると証言していたことが分かった。
政府系研究機関、中央研究院近代史研究所が11月に出版した龔氏の回想録で明らかになった。国防部(国防省)はこれまで雲峰の性能について詳細な説明をしていない。
同書の中で龔氏は雲峰について、高速で垂直落下し目標を正確に貫通できる大きな破壊力を持つと説明。超音速ミサイルであることから「迎撃されにくく、高い抑止効果がある」との認識を示した。
また2000年代の開発段階では試射時の失敗により予算の見直しが検討される中、当時の陳水扁(ちんすいへん)総統が「われわれは必ずやり遂げなければならない」とプロジェクトを続行させたことに言及。地対地ミサイル「雄風2E」に関しては、射程距離が500キロのA型と1000キロのB型があるとし、それぞれ04年と07年に試射が行われたことも明かした。
(黄雅詩/編集:齊藤啓介)