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2022-12-15 経済

果物、対日輸出が50%で最多に 中国は1.7% 依存脱却加速/台湾

注目ポイント

中国による台湾の農水産物の禁輸が相次いでいる問題で、行政院(内閣)農業委員会の陳吉仲主任委員(閣僚)は14日、記者会見を開き、中国市場の依存脱却に向けた取り組みを進めていることを報告した。

農業委員会の陳吉仲主任委員=資料写真

(台北中央社)中国による台湾の農水産物の禁輸が相次いでいる問題で、行政院(内閣)農業委員会の陳吉仲(ちんきちちゅう)主任委員(閣僚)は14日、記者会見を開き、中国市場の依存脱却に向けた取り組みを進めていることを報告した。生鮮や冷蔵の果物については、対日輸出が今年1~11月で50%に達し最多を占め、中国は1.7%にまで減少した。

陳氏は、中国が国際貿易ルールを守らないことから非友好的な市場への過剰な依存はハイリスクだということが分かったとし、すでに他国市場の開拓や輸出の構造調整、農産物の品質向上などを図っていると説明した。

果物の対中輸出は2020年には72%を占め、日本は9%にとどまっていたが、21年には中国が47%に減り、日本は23%に増加。対香港輸出も成長しており、20年の10%から今年は1~11月で32%となった。

これ以外に、フィリピンやインドネシアなど東南アジア市場の開拓も積極的に進めているという。輸出許可の取得にも力を入れており、ドラゴンフルーツ、グアバ、トマトの対日輸出を目指していると明かした。

農産物全体では、今年は11月時点で対米輸出が最多の18%となり、輸出総額は8億6000万米ドル(約1200億円)に達した。日本がこれに続き、17%を占める8億ドル(約1100億円)。一方、対中輸出は21年は20%だったが、今年は1~11月で13%に減った。

陳氏は、米国や日本への輸出促進に当たり、これらの国の基準を満たした衛生や検疫上の措置が必要になると指摘。設備更新や温度管理の強化などに取り組んでおり、これに伴い果物の価格も上昇していると話した。

(楊淑閔/編集:楊千慧)

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