2022-12-10 政治・国際

「第25回台英経済貿易対話」後、英国がイノベーション研究に2年間で1億8000万台湾ドルの資金提供を約束

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注目ポイント

イギリス国際貿易省のグレッグ・ハンズ(Greg Hands)閣外大臣は、今回の台湾訪問をとても大切にしていると述べた。台湾と英国の間には、経済と貿易関係だけでなく、強力な民主主義や制度を持ち、多くの共通点がある。ハンズ大臣は、台湾が「2030年バイリンガル国家政策」の目標について、非常に重きを置いていることを知っており、英国は関連の政策とサポート体制の枠組みについて、台湾の教育部と話し合いを続けていくとして、この課題を向こう数週間のうちに次の段階に進められるよう希望した。

ハンズ大臣は、今回の経済貿易対話で、双方の経済の強靭性やより深く計略的な協力体制を強化するため、台英貿易政策やサプライチェーン協力について、具体的な意見交換を行ったと述べた。

台湾の財政部関務署によると、英国は台湾において欧州諸国で3番目に大きな貿易国であり、今年1月から9月までの両国の貿易額は50億3000万米ドルに達し、前年同期比7.9%増となった。投資面では、今年9月までに台湾企業の対英投資額は約32億7千万米ドル、英国企業の対台湾投資額は約114億1000万米ドルで、欧州諸国の中ではオランダに次いで第2位となっている。

© 経済部提供

第25回台英経済貿易対話の共同議長を務めるハンズ閣外大臣(左から2人目)と陳次長(右から1人目)。

 

蔡英文総統が英国貿易政策部代表団と会談、英国が台湾のCPTPP加盟を支持することを期待

また、蔡総統は11月9日の午前中に総統府で、ハンズ大臣および大臣率いる代表団のメンバーを迎えた。

蔡総統はあいさつの中で、ここ数年台湾と英国は科学技術やエネルギー、経済貿易、スマートシティなどの各分野で、絶えず協力関係を深めてきたと評価した。ポストコロナ時代の課題に向き合う中、台湾は最先端の半導体製造に強みを持ち、世界が最も理想的なサプライチェーン再構築の形を整えるのを支援する意欲があると述べた。また、台湾と英国などの民主主義の盟友が、最先端技術に関する提携や相互投資、金融面での支援を通じて、世界のより強靭なサプライチェーンを構築できるよう期待した。

ハンズ大臣がコロナ禍の中にあっても、台湾と英国の経済貿易関係を促進し続け、台湾を力強くサポートしてくれたことに蔡総統は感謝の意を表明した。台湾は、「台英強化型貿易パートナーシップ(ETP)」を推進するという英国の提案を非常に重要視しており、ETPの枠組みの下で貿易と相互投資のさらなる拡大を期待した。

また蔡総統は、英国がスムーズに環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)のメンバーとなり、より多くの経済貿易提携を増やし、両国の繁栄と発展につなげるために、台湾の加入も支持することを期待していると強調した。

© 総統府提供

英国貿易政策部の代表団を迎える蔡総統(右)。


 

ハンズ大臣は蔡総統と直接会い、台湾と英国の盛んに発展する関係について、話し合う機会を非常に大切にしていると述べた。1991年以来、彼は何度も台湾を訪問しているが、今回は特にこの機会を大切にしていると語った。台湾と英国が貿易対話を始めてから25周年を迎え、そのうち4回はハンズ大臣が自ら主催した。

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