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市民団体、台湾民主実験室が8日発表した最新の「中国の影響力指数」で、台湾は世界82の国・地域中、11位だった。領域別では「メディア」と「社会」で中国からの影響の程度が世界1位となった。

(台北中央社)市民団体、台湾民主実験室が8日発表した最新の「中国の影響力指数」で、台湾は世界82の国・地域中、11位だった。領域別では「メディア」と「社会」で中国からの影響の程度が世界1位となった。
情報戦と民主主義の強靭(きょうじん)性などに関心を寄せる同団体は2019年に「世界の中の中国」プロジェクトを始動させ、世界各国・地域での中国の影響力と情報戦活動を調査。「中国の影響力指数」(チャイナインデックス)を発表している。指数は学術、国内政治、経済、対外政策、法の執行、メディア、軍事、社会、科学技術の9つの領域を対象に、計99の指標を用いて算出した。
影響力指数の首位はパキスタン。2位から5位までは順にカンボジア、シンガポール、タイ、ペルーとなった。東アジア諸国では、韓国が13位、日本が52位だった。欧州の最高はドイツの19位。地域別では東南アジアが影響の程度が最も大きく、次いで中央アジアとなった。
同団体は今回の研究結果から、中国にとっては目標の国・地域に「親中」政策を促す上では、圧力をかけるよりもネットワークのつながりを築くことの方が効果的だと明らかになったと指摘。また、特定の国・地域の国内総生産(GDP)や1人当たりGDPが高く、汚職の程度が低くなるほど、中国は圧力によって影響力を及ぼそうとしていると分析した。
(陳韻聿/編集:名切千絵)