注目ポイント
一つの都市を理解する際、市場は手掛かりに満ちた場であり、店はその案内人である。今月号の『光華』では、台北大稲埕の迪化街と、台北花市をご案内する。
市場の変化を黄麗蘋はこう観察する。「以前は伝統の生花と言うと、キクやバラ、グラジオラスなどで、主に赤や白、黄色、紫といった色でした。それがここ十年ほど、トルコキキョウやオンシジウム、ヒャクニチソウ、ガーベラなどの人気が出ています。色彩も多様化し、トルコキキョウなどはピンク、緑、白、紫があるほか、二色のものやグラデーションの美しいものもあり、品種も一層豊富になっています」
さらに、メインの花を引き立たてる花材として、以前はオオミドリボウキやカスミソウなどが主流だったが、最近はユーカリやモンステラ、アスパラガスシダ、ルリタマアザミ、オオタニワタリ、シダ類など、名前も知らないようなさまざまな形の葉物が売られている。鉢植えのエリアでは、世界に知られる台湾のコチョウランが美しく咲き、贈り物として人気がある幸運のシンボルで観葉植物のギンヨウセンネンボクやパキラ、それに多肉植物などがある。
しばしば海外の花卉専門家訪問団の来訪を受けている黄麗蘋は、最もよく称賛されるのは台湾の花卉市場の多様性だと言う。小さな国にこれほど多くの植物の種類があるのかと驚かれるそうだ。「小さな店舗が数多くの品種を揃えていることからも、その背後の産業全体の豊かさが見て取れるのです」と黄麗蘋はまとめた。




