2022-12-09 流台湾

台湾の珍百景Vol.1 日常編

© 撮影:小林賢伍

注目ポイント

台湾と日本を拠点に活動する写真家が、台灣で出会った珍百景を写真とエピソードで紹介。ごはん時、友人とのレジャー、日々の移動時など、その時々で味わい深い景色があるようです。

海外旅行の醍醐味とも言える、見慣れない「珍百景」。それは、隣国の台湾でも、例外ではありません。はじめて台湾を訪れる人々のスタート地点「台北駅のメインホール」にも、珍百景があります。それは、地面に座り込んでの雑談です。中には、お菓子を食べていたり、パソコンを開いて文字を打っている強者も。「ここに座っていいの!?」と、台湾に訪れた友人たちは驚愕し、そこで記念写真を撮る、自らも座ってみるなど、何気ない文化の違いを楽しんでいました。本日は、わたしや日本人観光客が感じる「台湾の珍百景」をご紹介したいと思います。

© 撮影:小林賢伍

永安市場の元気なお父さん
1、食事:若者には負けてられない!脅威の手さばき!

「さぁグルメ天国台湾を存分に味わおう!」そう意気込んで街に繰り出すと、日本では考えられないほどの路面店や飲食店が所狭しに並び、誰もが心踊るはず。台湾式クレープ・蛋餅(日語:ダンピン)の他、しっとりした朝食のサンドイッチなど、種類豊富な朝食や夜市の雰囲気は、毎日お祭り気分にさせてくれます。その中でも一際目を引くのが、「台湾人の手際の良さ」です。「外食文化」とされる台湾では、日々老若男女の人々が料理や飲料をテイクアウトし、各自家や職場に持ち帰って食べます。よって、店舗が求められるのは、味と手際の良さ。会話をしながら、水餃子の皮を機械のように正確に巻いていくおばさま。複数のオーダーを大声で叫び、脅威の暗記力を発揮するおじさま。そこでは、無駄な動きはなく、できたての料理が提供されていきます。これには、横にいた日本人観光客も「この行列をさばくためには、このくらいの鍛錬が必要なのね。」と関心していました。若者にも全く劣らない彼らの笑顔や勇姿は台湾の美しい光景、珍百景の一つです。

© 撮影:小林賢伍

台湾のカラオケ(イメージ写真)
2、日常:もはや歌っていない!居酒屋と化した台湾のカラオケ。

台湾の友人に誕生日会に誘われて、初めてカラオケに行った時のこと。「台湾にも、日本語の曲あるのだろうか」と心配しながら、そわそわしていた私。しかし、日本同様に、豪華な内装にどこか懐かしさを感じ、カラオケルームやテレビなどの設備も至って普通。「なるほど、台湾も日本もカラオケは変わらないのか。」と、安堵した矢先に、珍百景が現れました。「牛肉麺、水餃子、フライドポテト、あと台湾ビールをケースでお願いします。」歌の選曲の前に、台湾の友人は、レストランのような注文を入れていました。しかし、まだ語学も未熟なわたし。きっと、何かの聞き間違えだと自分を落ち着かせ、日本語の曲を探していると、カラオケルームの机には、宴会場のようにズラッと料理とお酒が瞬く間に並びました。暗闇の中、液晶の光を頼りに食事する光景は、まさに「ここどこ」状態。しかも、味は、割と美味しいというサプライズ付き。肝心のカラオケは、前半こそ、マイクを奪い合いながら歌うものの、後半はお腹いっぱいな人、酔いが回って寝ている人など、カオスな状態に。机の下には大量の空き瓶が散乱しているなど、まさに「台湾のカラオケ恐るべし」の一夜を体験したのでした。

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