注目ポイント
先月5日、アジアインディーズ音楽の祭典「Golden Indie Music Awards」(金音創作獎)が台北市で開催されました。めまぐるしく変わるインディーズシーンの今を感じ取れるイベントから、台湾の音楽シーンを追い続けている竹内将子さんが心を動かされたアーティストたちを厳選して紹介。
11月5日、今年で13回目を迎えたアジアインディーズ音楽の祭典「Golden Indie Music Awards」(金音創作獎)が台北流行音楽センターで開催された。「うん!? どこかで聞いたことがあるかも」と思った方は、もう台湾音楽の入り口にいます。私の連載第1回に紹介した「Golden Melody Awards」(金曲獎)にちょっと似ていますよね(笑)。
では、何が違うのか? その違いを一言で説明するのは年々難しくなってきているのですが、今年の受賞式を見て感じたことを勇気(!)を持って言うならば、やはり「インディーズ音楽の祭典」。音楽のジャンルやアルバム作品、楽曲、プレイヤーなど細かく賞が分かれていて、またその年によって「賞」が新たに登場したり、なくなったりもするところもユニークなところ。
例えば、搖滾(Rock)、嘻哈(Hip Hop)、民謡(Folk)、爵士(Jazz)に加えて、数年前からは藍調(R&B)や另類流行(Alternative Pop)の項目が追加。今年の項目にはなかったけれど跨界或世界音樂(CrossOverとWorldMusic)とちょっと聞き慣れない項目なども。審査委員長を許哲珮(Peggy Hsu)と現役のアーティストが担当しているのも個性が出ていて面白い。

今年の金音創作獎は、3725作品と過去最高の応募があり、その中から23の賞に111作品がノミネート。公式のYouTube配信のみならず、公式Facebook、LINE MUSICなど視聴者にとって選択肢の多い配信方法があり、今年初めての取り組みとしては、日本にいながら台湾インディーズ音楽を知るきっかけにとスペースシャワーTVのYouTubeチャンネルで日本人視聴者に向けた生配信企画も!
これだけの選択肢があると、ちょっと悩ましくもなりますね(笑)。夕飯はもちろん、おやつ、飲み物などをたっぷりと用意して約5時間の旅に出発〜! では、私が気になった場面をご紹介します!

1組目は、ベストHip Hop楽曲獎とベストHip Hopアルバム獎をW受賞した熊仔(Kumachan)。
台湾の受賞式では必ずと言っていい程、普通に行われる審査委員、自身の音楽関係者や家族&両親、ファンへと伝えられる感謝の言葉。スタッフの数が多いアーティストは携帯に名前をメモをしていて、それを見ながら紹介するという場面は風物詩と言えるかも知れない。