2022-12-01 流台湾

月イチ連載「台湾で楽しむ、季節食材のおつまみレシピ」第二回 : 肉羹湯(豚つみれと根菜のあんかけスープ)

注目ポイント

台北在住の料理家でライターの遊佐水亜さんが、台湾で見つけたさまざまな食材を用いて、季節や年中行事に合わせたおつまみのレシピや相性抜群のお酒を紹介する月イチ連載。第二回は、寒い時期においしさがぐんと増す大根とにんじんを使った「肉羹湯(豚つみれと根菜のあんかけスープ)」です。

今月のおいしい季節食材「大根・にんじん」

寒い冬に旬を迎えるものが多い根菜類のなかでも、サラダ、炒めもの、煮込みとさまざまな料理に活躍してくれるのは大根、にんじん。日本でも台湾でも通年手に入りますが、この時期は特に栄養価が高く、甘みもぐんと増します。

台湾では大根のことを「白蘿蔔」、にんじんのことを「紅蘿蔔」と呼んでおり、スープや煮込み料理の具材として用いるのが一般的。

大根には、消化を促進して胃もたれを解消したり、喉の痛みをやわらげる効果があります。また、にんじんには、食欲不振や慢性の咳、目のトラブルの改善効果も期待できるのだとか。

大根やにんじんは年間を通して出回っていますが、旬は秋から冬にかけて

今月のおつまみ「肉羹湯(豚つみれと根菜のあんかけスープ)」

今回は、そんな季節野菜の大根、にんじんを鍋でことこと煮込み、手作りの豚つみれを加えた「肉羹湯(ロウグンタン/豚つみれと根菜のあんかけスープ)」のレシピをご紹介します。

ひとくちに「肉羹湯」といっても、今回のように根菜を角切りにしたもののほかに、数種類の具材を細切りにしたもの、あらかじめ黒酢や醤油を入れたものなどいくつかタイプがあります。ちなみに台湾の屋台では、このスープに中華麺、ごはん、ビーフンなどを足して主食にすることもできるんですよ。

材料とつくり方


【材料(つくりやすい分量)】

豚細切り肉 300g

大根 300g

にんじん 150g

チキンスープ 1000ml

かつおぶし 1〜2つかみ

さつまいも粉(または片栗粉)大さじ2

塩 適量

白こしょう 適量

うすくち醤油 少々

香菜(パクチー) 適量

片栗粉(とろみ付け用) 大さじ1

水 大さじ1

 

[豚つみれの漬け込みだれ]

◎醤油 大さじ1

◎紹興酒 大さじ1

◎みりん大さじ1/2

◎砂糖 小さじ1

◎ごま油 適量

◎五香粉 適量

◎塩こしょう 適量

つみれを成形するときはスプーンでOK。スプーンを2本使うとより簡単に丸めることができます
【つくり方】
  1. 豚細切り肉をボウルに入れて、◎がついている漬け込みだれの材料をすべて加えて揉み込み、20分くらい漬けておく。
  2. 大根は大きめの角切り、にんじんは少し小さめのさいの目切りにする。大根はたっぷりの水で下ゆでして、ざるにあげておく。
  3. 大きい鍋にチキンスープを注ぎ、大根、にんじんを加えて沸騰させる。中弱火にしてかつおぶし、塩、白こしょう、うすくち醤油を加えてしばらく煮る。
  4. 1の豚肉にさつまいも粉を加えてよく混ぜる。別の鍋にお湯を沸かし、弱火にして豚肉をスプーンで成形しながら落としていく。ある程度火が通って固まったら、3の鍋に移す。
  5. 片栗粉を水で溶いて3に加え、とろみをつける。器に盛りつけ、香菜と白こしょうをトッピングしたらできあがり。
ことこと煮込んで味をなじませ、水溶き片栗粉でとろみをつけたら完成

おつまみに合うお酒&ひとことメモ

ほっくりと甘く煮込んだ根菜、ほんのりスパイスの効いた豚つみれ、それぞれのおいしさをシンプルに堪能するなら、辛口の白ワインを合わせるのもおすすめ。なかでもほどよく重ためでコクのあるタイプ、スパイシーでミネラル豊富なタイプなどがぴったりです。

まずはそのままスープを味わって、あとで黒酢、ラー油をプラスして変化を楽しむのもよいアイデア! そのときはぜひビールやレモン入りハイボールを用意してくださいね。

 

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