注目ポイント
台湾で唯一、「車内レストラン」という新しい旅行体験ができると話題の「台北レストランバス」。高級ホテルと連携し、風景を見ながら5つ星ホテルの食事が楽しめる新たな観光コンテンツが生まれた舞台裏とは?
その後、台北市が5つ星ホテルとのコラボレーションを提案すると、4つのホテルが協力に強い意欲を示したものの、感染状況の深刻化でプロジェクトが再び延期となり、2021年12月、台北市内の有名ホテル・リージェント台北とともに、レストランバスと高級ホテルの初めてのコラボレーションが始まった。

台北レストランバスのルートは、乗客の快適性を考慮し、台北で最も有名で活気のある信義地区を中心にしている。2階のパノラマルーフからは、陶朱隱園、台北101、Appleの旗艦店、東区のショッピングエリアなど、市内の有名スポットの眺めを遮るものなく楽しむことができる。
車内でサービスを提供するウエイターは、身長165センチ以上、TOEIC650点以上、5つ星レストランでのサービス経験があることが条件。半年間の研修期間を設け、ルートや観光スポット、バスに関する基礎知識はもちろん、高級ホテルで料理の盛り付けや配膳、マナーなどの実習も行われる。
2021年12月9日の運営開始以来、台北レストランバスは3か月で85%の受注率を記録。リージェント台北に続き、シャングリ・ラ ファーイースタンプラザホテル、ル・メリディアン台北とコラボレーションしたことでも好評を博したが、その成功の陰には観光スポットや料理の紹介だけでなく、心のこもったサービスを提供し、多くの乗客に感動を与えているウエイターの努力がある。

台北レストランバスは様々な可能性を呼び起こした。その1つが2022年7月から運行が始まった2階建ての「星空バス」。ロマンチックな夜景を見ながらお酒が楽しめるもので、台湾のクラフトビールをはじめ、ワインやカククテルなどが飲み放題。新型コロナがもたらした憂鬱な気分も一掃してくれる。
三晉は台北市以外の地域にも積極的にアプローチし、現在、屏東や墾丁でも2階建てレストランバスや星空バスの運用を検討している。台湾の観光事業は2年以上止まっていたが、徐社長は、来年は新型コロナウイルスの流行が落ち着き、完全に以前の姿を取り戻すかもしれないと期待を話し、「どんなに長いトンネルでも、必ず光が差す日が来る」と語った。
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