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公民権の年齢を現行の20歳以上から18歳以上に引き下げる憲法改正案の賛否を問う国民投票が、統一地方選挙に併せて26日に実施される。改憲案の承認を目指す与党・民進党や市民団体は、動画や演劇を通じて有権者に支持を呼び掛けている。

(台北中央社)公民権の年齢を現行の20歳以上から18歳以上に引き下げる憲法改正案の賛否を問う国民投票が、統一地方選挙に併せて26日に実施される。改憲案の承認を目指す与党・民進党や市民団体は、動画や演劇を通じて有権者に支持を呼び掛けている。
憲法改正案は18歳以上の国民に選挙権や被選挙権を与える内容。18歳公民権は蔡英文(さいえいぶん)政権が実現を目指してきた。憲法改正には立法院(国会)で総議員の4分の3以上が出席した上で、出席議員の4分の3以上の賛成を経た後、国民投票で有権者の過半数の賛成を得る必要がある。今年3月、立法院で全会一致で可決され、国民投票の実施が決まった。
民進党は、視聴者が結末を選ぶ双方向型の動画を制作。「晚回家的爸爸」(仮訳:遅く帰ってくる父親)と題し、夜間配達の仕事のために家族と過ごす時間が少ない父親が、間もなく18歳になる息子に誕生日プレゼントは何がいいか尋ねるという内容が描かれる。その後の展開は視聴者が「夕食を共にする」または「考えてから後で伝える」の二つの選択肢から一つを選ぶ形式になっており、選んだ答えによって結末が異なる。
影片來源:民主進步黨
民進党の范綱皓SNSセンター主任は、18歳の若者が自分の国や未来のために決定を下せるよう、投票日にはより多くの人に投票に行ってもらいたいと呼び掛けた。
18歳公民権を支持する市民団体は22日、台北市の立法院(国会)群賢楼前で演劇を上演。異なる世代が協力し、市民社会が根を張っていけるよう、18歳公民権への賛同を求めた。
国民投票で改憲案が承認されるためには、有権者数の過半数の賛成が必要となる。中央選挙管理委員会によれば、改憲案の有権者数は1923万9392人。改憲案の承認には少なくとも961万9697票の賛成が必要になる計算となる。
(葉素萍、范正祥、陳俊華/編集:名切千絵)