2022-11-19 政治・国際

「以前は誰もが "漂北 "と言っていたが、今は "脱北 "と言われている」~台北市長選、蔣萬安候補に独占インタビュー~

© 關鍵評論網/范瀞文

注目ポイント

来週26日の台北市長選に出馬する蒋萬安氏は、台湾に帰ってから国民党に入る理由についてこう語った。「経国元総統の勤勉さと人民への愛情は、今も台湾の人々の心に深く刻まれている」。十大建設プロジェクトとは別に、TSMCも当初は趙耀東、孫運璿のような役人と民間の技術者が共同で決めていたものだった。「これが、ビジョンを持ち長期的な発展のための基礎を築くための鍵である」と蒋氏は話している。

【インタビュー:楊士範、文字整理:李芯】


来週26日の台北市長選に出馬する蒋萬安氏は、台湾に帰ってから国民党に入る理由についてこう語った。「経国元総統の勤勉さと人民への愛情は、今も台湾の人々の心に深く刻まれている」。十大建設プロジェクトとは別に、TSMCも当初は趙耀東、孫運璿のような役人と民間の技術者が共同で決めていたものだった。「これが、ビジョンを持ち長期的な発展のための基礎を築くための鍵である」と蒋氏は話している。

2013年ごろマリオは、現在も弁護士として活躍しているウェインと、仕事の関係で知り合った。 とある日曜日、彼のもとに1本の電話がかかってきた。「おい、蒋萬安が立候補するって知ってたか?」。

その後、台北の人々が目にしてきたように蒋氏は2015年に起業を支援する弁護士から政治家へと転身し、デビュー戦では、党のライバルだった羅淑蕾氏を破って小選挙区で当選しただけでなく、国会議員にも選ばれた。4年後、民進党の吳怡農氏を破り、2期目で立法院に進出し、その後、国民党の推薦を受けて台北市長選挙に出馬した。蒋氏は今年まだ43歳で、インタビューの中でも語っているように、国民党に若い「新しい風」が入ったことを表している。


蔣氏は「寝そべり主義」(物事に対し消極的で、寝そべっている姿勢のこと)「仏系」(物事にこだわりがなく、欲のない人)と揶揄(やゆ)されてきたが、選挙が近づくにつれ、かつての選挙本部のアイドル的なイメージを一掃し、頻繁に政策論争を繰り広げ、ライバルと激しくワクチン論争も行っている。


以前は誰もが 「漂北」と言っていたが、今は 「脱北」と言っている。台北で生まれ育った蔣氏は、将来のことを語るとき目を輝かせる。「私は、台北は少しずつ変化する必要があると感じている」。
 

Q:台北市長選への出馬を考えたのはいつごろからですか?

A:私は台北で生まれ、台北で学び、台北で育ちましたが、ここ数年、台北に関連する多くの開発が止まっているのを目の当たりにしています。さらに驚いたのは、この6年ほどの間に、非常に深刻な人口減少が起きていることです。20万人というのは数字で見てもインパクトが大きいですが、その内の6割が子供を連れて台北から離れていった若い世代の親たちなのです。

昔は、自分の力で生計を立て夢を実現するために台北に行き、ここに定住する「漂北」(日本でいう上京の意味)という言葉がよく使われていました。それが現在では、台北から「脱北」する人が多い状態にあり、人々が台北から離れることは、人材を確保できず、かつてのような競争力を失っていることを意味する。

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