注目ポイント
習近平氏は3期連続で総書記を務めるのか? 誰が李克強氏の後を継いで総理になるのか?次期政治局常務委員になるのは誰か? 中国は今後5年間の景気減速にどう対処するのか?米国とどう戦い、欧州との関係をどう調整するか?台湾政策にどのような変化があるのか?これらの疑問は、1週間にわたる第20回中国共産党大会と1中全会で全て解決される。
昨年以来、「第20回中国共産党大会」というフレーズが繰り返しメディアで報道されるようになった。10月16日に開幕したこの大会は、一部の学者によれば、現在、中国と世界がともに歴史の岐路に立っていることから、ここ数十年で最も影響が強い会議になるとされている。しかし、中国をよく知らない人にとっては、なぜこの党大会がこれほど重要なのか理解できないかもしれない。
第20回中国共産党大会とは? この会議ではどのような事項が決定されるのか? なぜ世界的に大きな注目を集めているのか?
中共二十大、全名を第20回中国共産党全国代表大会という。この党大会は理論上、中国共産党の最高指導機関であり、5年に一度開催される。中国共産党の全党員から選出された代表者が北京に集まり、総書記の活動報告を聞き、党規約の改正、中央委員会と中央紀律検査委員会の選挙が行われる。
党大会が終わると翌日すぐに、新しく選出された中央委員会が会議を開く。 これはいわゆる第20回中央委員会第1回全体会議、または第20回1中全会で、政治局委員や総書記を含む最高権力を持つ常務委員が選出される。
抽象的に見れば、この2つの会議は、共産党の権力が下から上へと集権化されていく過程を象徴している。第20回中国共産党大会の場合、9671万人を超える中国共産党員のうち、「台湾省」からの代表を含む2296人が事前に大会に出席し、400人近い中央委員会のメンバーを選出する。 また、中央政治局委員25名と総書記を含む政治局常務委員7名の選出も行われ、全体構造がピラミッドのようになっている。 トップにいる中央政治局が事実上の最高意思決定機関であり、総書記が最高指導者である。

このプロセスは、ボトムアップで意思決定されているように見えるが、実はあらかじめ「調整」されている。なぜなら、第一段階として、全党員が党代表を選出する際、中国共産党の上層部は制度を通して内部指名をした後に選挙を行い、上層部の人選が確実に選出されるようにしている。次の段階の中央委員選出と、さらに重要な政治局委員や常務委員の選出は、同じく上層部が事前に調整した結果だと見られている。
指導者交代:習近平氏の3期目再選、常務委員や総理の候補者
第20回中国共産党大会の目玉は、新指導部であり、特に政治局常務委員会である。何しろ、一党独裁制で党と国家の区別がない中国では、党のトップが政府のトップなのだ。