2022-10-29 台湾

嘉南大圳の貴重写真 ネットで公開 日本時代に撮影/台湾

注目ポイント

国家撮影文化センターは25日、日本統治時代に建設された水利施設「嘉南大圳」の建設工事の様子などを写した貴重な写真28枚を集めたオンライン展示「翻開嘉南大圳写真帖」をインターネット上で公開したと発表した。同センターは、珊瑚潭(烏山頭ダム)の掘削前の様子や多くの作業員を投入した掘削風景など、起工から各工事の完成までの貴重な写真が「写真帖」には収められていると説明。

台湾総督の石塚英蔵(右手前)に工事状況を説明する技師の八田與一(左手前)=1929年撮影、国家撮影文化センター提供

 

(台北中央社)国家撮影文化センターは25日、日本統治時代に建設された水利施設「嘉南大圳」の建設工事の様子などを写した貴重な写真28枚を集めたオンライン展示「翻開嘉南大圳写真帖」をインターネット上で公開したと発表した。およそ100年前の難工事の様子とその時代的な意義について自由に鑑賞できるとアピールしている。

1922~28(大正11~昭和3)年に撮影された写真をまとめたアルバム「嘉南大圳工事写真帖」から厳選した。ダム工事やトンネル工事、大型掘削機械など6つのテーマで紹介している。

同センターは、珊瑚潭(烏山頭ダム)の掘削前の様子や多くの作業員を投入した掘削風景など、起工から各工事の完成までの貴重な写真が「写真帖」には収められていると説明。大型掘削機械は当時、蒸気機関が動力源として利用されていたことが分かると指摘する。

また演芸会で能の演目「松風」や童謡「チューリップ兵隊」が披露された様子を写した写真も紹介。難工事の背後にあった作業員同士が触れ合う生活の一こまを際立たせているという。

(王宝児/編集:齊藤啓介)

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