2022-10-28 政治・国際

訪台のウクライナ議員、蔡総統と会談 戦争勃発時の支援に感謝伝える/台湾

注目ポイント

ウクライナ最高会議(議会)のキラ・ルディク議員は27日、台北市の総統府で蔡英文(さいえいぶん)総統と会談し、戦争勃発時に台湾がためらうことなくロシアへの制裁措置を実施し、ウクライナを支援したことに感謝の意を伝えた。蔡総統は、「台湾は絶対にウクライナの固いパートナーとなる」とし、パートナー関係を強化し続けていく意思を伝えた。

蔡英文総統(右)と会談するウクライナのキラ・ルディク議員=総統府提供


(台北中央社)ウクライナ最高会議(議会)のキラ・ルディク議員は27日、台北市の総統府で蔡英文(さいえいぶん)総統と会談し、戦争勃発時に台湾がためらうことなくロシアへの制裁措置を実施し、ウクライナを支援したことに感謝の意を伝えた。

ルディク議員はハンナ・ホプコ前ウクライナ議会議員、リトアニア議会のジーギマンタス・パビリオニス議員らと24日から訪台。25日に立法院(国会)を訪れ、26日には外交部(外務省)主催の夕食会に出席した。夕食会では、呉釗燮(ごしょうしょう)外交部長(外相)から、ウクライナ復興支援のための寄付金5600万米ドル(約82億円)を来年度の予算案に組み込んだことが発表された。

ルディク議員は総統府でのあいさつで、呉氏から発表されたウクライナへの追加援助に喜びを示し、ウクライナのメディアや国会議員、国民も大きく歓迎していると話した。また、欧州における蔡氏への支持は日増しに高まっているとし、いつの日にか台湾を再訪し、双方が現在築いている関係がどれほど固いものなのかを示したいと意欲を見せた。

蔡総統は、台湾とウクライナ、リトアニアは共に権威主義の拡張の最前線にいると強調。ウクライナを侵略するロシアへの経済制裁の実施やリトアニアと相互での代表処(大使館に相当)設置に言及し、これらの行動は台湾とウクライナ、リトアニアが互いに助け合い、団結して権威主義の拡張に対抗する精神を十分に示していると述べた。その上で、「台湾は絶対にウクライナの固いパートナーとなる」とし、パートナー関係を強化し続けていく意思を伝えた。

(温貴香/編集:名切千絵)

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