2022-12-02 観光

需要が追いつかず記録的な高値にも? 台湾人に好まれる花とその理由

© Photo Credit: Shutterstock / 達志影像

注目ポイント

台湾人に好まれる花の組み合わせはバラとかすみ草。近年、様々な色や形、大きさが出回るようになったトルコキキョウもコスパ重視の台湾で支持されているが、季節ごとに人気の花があり、特に冬場はクリスマスや正月などイベントごとに選ばれる花材が異なる。

台湾で花屋をやっていると、日本人と台湾人の好みの違いに気がつくことが多々ある。また当店には、台湾人に花を贈りたいが何を送ればいいか分からないという日本人の方や、台湾人でも彼女や奥様へのプレゼントでお悩みの方が多く来店される。正直なところ、結論としては人により好みが分かれる。そのため、当店ではお客様にお相手の方の性別や年齢、性格、お渡しするシュチュエーションなどを細かく伺って、おすすめの商品や花材を提案している。今回は、台湾人に比較的好まれる人気の花材についてご紹介する。

王道のバラとかすみ草

バラとかすみ草の組み合わせは世界中で大人気だが、台湾でも人気の花材である。バラについては、台湾産と輸入品では品質や値段が大きく異なる。大きさは輸入品が台湾産よりも4倍ほど大きく、値段は2倍から10倍ほどの差がある。色については、台湾産では赤、ピンク、白、薄いオレンジ、紫が多く、各色で品種は2〜3種類程度となっている。

日本では国産だけでも数えきれないほどの品種のバラが出回っていることと比較すると、台湾では品種を覚えやすいというメリットはあるものの、少しバリエーションの物足りなさを感じる。そこで、輸入バラが台湾では人気となっている。輸入バラは高価であるがボリューム感がすごく、色のバリエーションも幅広い。もちろん、台湾産でも大輪で品質の良いものもあるので、予算や用途に応じて使い分けている方が多い印象である。ちなみに、当店ではピンクと淡いオレンジが特に人気となっている。

かすみ草は日本では白しか置いていない花屋が多いが、台湾では白以外にもピンク、青、紫、レインボーなどのかすみ草も、街中の花屋や市場で見かけることが多い。日本では植物を染めることを嫌う方もいるが、台湾では染めた花材への抵抗が全くと言っていいほど無い。そのため、かすみ草に限らず他の花材でも、染めた花材は台湾では人気の花材の一つとなっている。当店でも、紫や青のかすみ草は大変人気で、日本人と台湾人の好みの違いを感じるところである。

Photo Credit: Shutterstock / 達志影像

 

台湾の特産品トルコキキョウ

台湾では、トルコキキョウの生産に力を入れている農家も多く存在する。日々品種改良や染める技術の精度を向上させ、近年では様々な色、形、大きさのトルコキキョウが市場に出回るようになってきた。そのため、花屋やお客様の選択肢も広がり、台湾では人気の花材となっている。バラのような見た目と、1本でも数輪の花が咲いているためボリューム感があり、値段もバラと同じくらいなのでコスパ重視の台湾の文化とも相性が良い。

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