2022-10-24 ライフ

今時の台湾女性や若者は〇〇を好む? 知られざる台湾のお酒事情

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注目ポイント

台湾人の年間の平均飲酒量は日本人の半分にも達しませんが、女性や若者の間で高粱酒が見直されたり、スコッチウイスキーやカクテル人気も高まっています。高級なイメージだった日本産の日本酒を気軽に楽しめるスペースも登場しているようです。

しかし最近では、度数が高く、女性や若者のファンが少なかった高粱酒のメーカーが、4種類の新たな風味や新しいカクテルを開発して、ファンを増やしています。

また、台湾は近年、ウイスキーの消費量の多さで世界の注目を集めており、特にスコッチウイスキーの消費量においては、世界でもトップレベルです。The News Lensの調査によるとウイスキーは台湾の女性にも好まれている、という結果が出ています。

その他にも、台湾では若者を中心に、リキュールを使用したカクテルが注目を集めています。近年、台湾では、アジアのトップ50に選出されるバーや、世界大会で賞を獲得する実力派バーテンダーが次々と誕生し、カクテル好きの人にとって非常に魅力的な場所になっています。

皆様が台湾を訪れる際は、台湾ビール以外にも、ウイスキーや高粱酒など、ぜひ色々な種類のお酒を楽しんでください!

台湾お酒事情:台湾における日本のお酒の立ち位置

日本のお酒は高級品? 台湾人の生活に浸透しない背景

親日のイメージが強く、日本料理屋も多く出店している台湾ですが、台湾人の中には、日本産の日本酒や焼酎は高価で手を出しにくい、というイメージを持っている人も少なくありません。その理由の一つは、日本の酒類に課される高い関税です。

台湾では、日本からお酒を輸入する際に、以下の3種類の関税がかかります。

日本酒、焼酎を例にした場合の計算方方法(2022年10月現在):

  1. 関税:販売価格×日本酒は20%、焼酎は40%
  2. 酒税:アルコール度数×1度ごとに日本酒は7TWD、焼酎は2.5TWD×内容量
  3. 台湾営業税:(販売価格+関税+酒税)×一律5%

参考:常見菸酒之稅額試算範例

特に、日本産の焼酎は関税が40%も課されるため、実際に台湾で流通される際には、物流費や小売店のマージンも上乗せされて、元の販売価格の3倍〜4倍の価格になってしまいます。

台湾産の日本酒や、韓国産の焼酎が、1本1000円以内でコンビニで購入できることを考えると、専門の酒屋等でしか手に入らず、しかも数倍の値段をつける日本産のお酒は、台湾人が日常で楽しむお酒としては、少しハードルが高いと言えます。

台湾で日本のお酒を広める新たな動き

しかし、最近では、日本のお酒にとってプラスになる嬉しいニュースもあります!

まず、2022年10月13日から、日本人の台湾入国時の自宅隔離が不要になり、今後はコロナ前のように、日本の酒蔵が台湾を訪れて試飲会などのプロモーションを行えるようになります。

また、2022年10月には、東京駅の駅ナカで立ち飲みバーを開く「長谷川酒店」が、台湾の美食レストランをプロデュースする中租企業と協力し、台北メトロ「市政府」駅の目の前に、日本酒の試飲ができる酒屋「仲酣(JLK SAKE STUDIO)」をオープンしました。

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